神将に関連した俳句の例をまとめました。
神将を含む俳句例
神将に天魔の吐息凩す/林翔
緑射す神将の剱両刃/津田清子
神将の剣の先は枯遠野/佐川広治
等身の十二神将風花す/石川/矢
神将睡し斎の栗飯飽食し/安住敦
神将の視線を意識して嚏/橋本博
囂と十二神将の田の蛙/古館曹人
神将の眦ゆるぶ返り花/鈴木慶子
さかなせよ十二神将花の宴/中勘助
神将の忿怒千年黴び給ふ/石野冬青
奈良七重草餅十二神将に/田仲了司
実南天十二神将眉あげて/野澤節子
円壇に立てる神将新樹光/河井/史
怒る泣く笑ふ神将年の暮/米澤治子
花の雲十二神将踊るかな/赤嶋千秋
十二神将一体修復中余寒/高澤良一
十二神将八方の魔は寒からむ/林翔
明易し十二神将一堂に/神尾久美子
神将の舌少し見ゆ秋の雨/滋野圭子
囂々と十二神将の田の蛙/古舘曹人
俳句例:21句目～
神将の高結ふ髪をのぼる蟻/佐野美智
神将冬円陣なして手は組まず/安住敦
その中に徒手の神将鵙の秋/大橋敦子
わが咳に十二神将こちら向く/岬雪夫
一神将弓に箭番ふ鹿は射るな/安住敦
隙間風十二神将みな怒る/阿波野青畝
十二神将春暁の燭ゆるるなき/原幸子
四葩泡立てり開扉の神将に/佐野美智
秋涼し十二神将みな点し/坂本杜紀郎
神将の口や連翹の風さわぐ/桂樟蹊子
初護摩の十二神将けぶらしぬ/松本菊子
百舌鳥猛り十二神将呼応せず/松本圭二
奈良の春十二神将剥げ尽せり/夏目漱石
神将の踏まへし邪鬼の黴の貌/竹下陶子
神将と黄套われと余人なし/伊丹三樹彦
十二神将怒り秋日を強めたり/細見綾子
椎の闇十二神将をことごとく/古舘曹人
十二神将みな傷けり枯すゝき/岡本松浜
十二神将まなざし暗く昼の虫/千手和子
金堂ぬくし神将力み疲れしか/宮坂静生
俳句例:41句目～
神将にまみゆる冬の燭かざし/岡井省二
さくらを吹き且つ神将を吹きとほる/誓子
寒燈を当つ神将の咽喉ぼとけ/橋本多佳子
神将の左拳にまとふ紫雲英の風/古舘曹人
四肢欠けし神将露の世におはす/宮坂静生
十二神将背中合はせに黴び給ふ/松野自得
十二神将汗のまなこに打ち仰ぐ/細見綾子
神将とは別の時空を柳絮とぶ/竹中碧水史
神将の鼻梁を掠めあかとんぼ/高岡すみ子
貝寄風や神将の名をすらすらと/大石悦子
神将にもの問うて身の灼けにけり/吉田紫乃
木枯は邪鬼も神将も吹き鳴らす/加藤知世子
神将に花散るかぜの吹きとほる/伊丹三樹彦
雪を来て神将よりも邪鬼見たし/能村登四郎
しやくなげ太芽十二神将躍るかな/松田ひろむ
神将像なべて火を負ふほととぎす/望月たかし
十二神将吹き抜けて来し東風光る/杉岡せん城
