白日傘に関連した俳句の例をまとめました。
白日傘を含む俳句例
白日傘幼き兄を諭しゐる/大串章
太陽の汚れを少し白日傘/檜紀代
昇天寸前旱老婆の白日傘/森澄雄
白日傘たたむ聖人像の前/長田等
白日傘消え何事もなき港/鈴木鷹夫
白日傘方丈を出て山門へ/新井光子
漂ひて水子詣りの白日傘/荒井正隆
潮騒へ真直に来る白日傘/鈴木鷹夫
白日傘すぐ雑踏に紛れけり/中里孝
白日傘世紀の橋を渡り来ぬ/星輝子
船宿に置き忘れある白日傘/桂信子
西方を少し夢見の白日傘/鈴木鷹夫
陸橋を俯き歩く白日傘/松本サキ子
白日傘海の向うへ忘れけり/相沢量子
白日傘海に回せば海のいろ/勝田享子
一の橋渡り城趾へ白日傘/田崎七三男
白日傘柳の影を浴びながら/長谷川櫂
白日傘干潟は水のあるところ/小島健
喪に急ぐわが影支ふ白日傘/荒井書子
白日傘巨船静かに動き出す/鈴木鷹夫
俳句例:21句目~
白日傘ひらき心の飢すこし/貞吉直子
白日傘女房菩薩と歩もふよ/小島宇人
海へ来て海へ入らず白日傘/安斉君子
白日傘睫毛を上げて驚きぬ/飯田蛇笏
白日傘行き交ふ新装大桟橋/高澤良一
男除けの盾にはあらず白日傘/柴田奈美
白日傘ひらきて歩幅華麗にす/水口楠子
仕へたき閻魔を仰ぐ白日傘/大木あまり
白日傘まはせば詩の生れけり/桜井葉子
白日傘水母の海を覚ましゆく/高澤良一
夢殿をゆるりとめぐり白日傘/小島良子
白日傘花束のごと嬰を抱き/櫛田と志子
恥多き生き身に恃む白日傘/文挟夫佐恵
白日傘道に沿うたり外れたり/長谷川櫂
突堤の端まで行かず白日傘/山口あつ子
竹林を抜けて開きぬ白日傘/片山由美子
日蝕のはじまるをゆく白日傘/重松沙代
蒸発して見えぬ河口へ白日傘/宮津昭彦
殉難の碑に石を積む白日傘/竹本とし子
閑居とは片隅に置く白日傘/神尾久美子
俳句例:41句目~
浜風をもてあましたる白日傘/城台洋子
項とはさびしきところ白日傘/児玉輝代
まつすぐに慰霊碑に来し白日傘/藺草慶子
標高二千六百メートル白日傘/片山由美子
しあはせのごとく野をゆく白日傘/関成美
蘇洞門への船にたたみし白日傘/木内彰志
かすかなる岬の起伏を白日傘/片山由美子
語りかけてはくるくると白日傘/西村和子
閑居とは隅にたためる白日傘/神尾久美子
参道をひとりしづかに白日傘/平本微笑子
浅草へ船で着きたる白日傘/西山陸「火珠」
はたとあふ眼のなやみある白日傘/飯田蛇笏
子を連れて沖を見てゐる白日傘/畑佐白城子
マンボウに会いに行く午後白日傘/松井和恵
白日傘貨車を数ふることもなし/鍵和田ゆう子
茂りに入りて微笑冷めたき白日傘/島村はじめ