てのひらに関連した俳句の例をまとめました。
てのひらを含む俳句例
てのひらを雲の流るる春の山/原裕
てのひらを春雨傘の外へ出す/杉本零
掌に枯野の低き日を愛づる/山口誓子
軍配は大きてのひら宮相撲/水野露草
てのひらをかへせばすゝむ踊かな/青畝
てのひらを淵とし螢吹雪かな/齋藤愼爾
てのひらを添え白梅の蕾検る/大野林火
てのひらを大きく厚く種選ぶ/百瀬美津
ブロンズの蹠てのひら秋の風/西村和子
夕顔に男てのひら余りけり/鈴木万里子
疲れ寝のてのひらを抜け旱星/桜井博道
籾浸すてのひら水に残るかな/二村秀水
てのひらを開けば秋思何もなし/佐藤吟秋
てのひらを荒して遁る海鼠かな/花森こま
てのひらをすべらせたたむ花衣/西宮/舞
てのひらをはみ出す下足札薄暑/吉田悦花
てのひらを犬に嗅がるる夏の雨/永末恵子
てのひらを斜や鷹に合はせつゝ/川崎展宏
松の香の残るてのひら年逝かす/嶋田麻紀
石乗せて熱きてのひら桜桃忌/五十嵐秀彦
俳句例:21句目～
秋の浜てのひら二枚暮れ残る/小檜山繁子
空青くてのひら竜の玉乗せる/西原田鶴子
てのひらをひらいてしまう竹生島/永末恵子
てのひらをやはらかく熊眠れるか/井上弘美
てのひらを木の実よろこぶ常陸かな/牧辰夫
てのひらを水過ぎて山暗くなる/林田紀音夫
弾みては毬てのひらを押し上ぐる/長谷川櫂
秋彼岸てのひら出して羽毛享く/波多野爽波
てのひらをすなどらむかと思ひけり/阿部青鞋
てのひらをひらけば雪のはやく降る/清水径子
原爆忌てのひら熱く目覚めけり/大豆生田伴子
てのひらを伸べ風花をまどはしぬ/片山由美子
てのひらを灯して桃を売つてをり/大木あまり
てのひらを突き出して追儺問答かな/小川千賀
てのひらを返しては夜の蟻這はす/片山由美子
逢へばまた厚きてのひら涼しくて/野上けいじ
てのひらをこぼるるごとくしぐれけり/岩岡中正
てのひらを返せとしごとく喜雨の去り/平坂万桑
てのひらを重ね寂しさを分ち合ふ風鳴る高き窓に向ひて/山口智子
てのひらをくぼめて待てば青空の見えぬ傷より花こぼれ来る/大西民子
