朝夕に関連した俳句の例をまとめました。
朝夕を含む俳句例
朝夕に引くや庵の牛蒡畑/蓑立
此比の朝夕やすし海苔二枚/蓼太
朝夕瓜もみ食ふ旱かな/前田普羅
朝夕の白粉花も終りかな/山下尭
朝夕や峯の小雀の門馴るゝ/一茶
朝夕に座右の冬光古畳/飯田蛇笏
朝夕に摘む一本の山椒の芽/上村占
朝夕に見る子見たがる踊かな/りん
朝夕の心経二巻夏書とす/織田澡石
冬の蛾が朝夕べと羽休め/高木晴子
朝夕の殊に夕べの花の相/高澤良一
雲水の朝夕見上ぐ烏の巣/徳永球石
蚊帳に憂き病も朝夕かな/会津八一
白萩の花の奥なる朝夕/加藤知世子
朝夕の水の匂ひも田植時/郷原弘治
牡丹のため朝夕を土に佇つ/細見綾子
万斛のつゆの朝夕唐からし/飯田蛇笏
蛇苺朝夕は日も濡れにけり/福永耕二
五月闇朝夕ベのわきがたく/鈴木花蓑
大綿や朝夕富士を見るくらし/星野椿
俳句例:21句目～
朝夕にとりまはしよき火桶かな/浪化
朝夕に川見し暮らし梅若忌/伊藤絹子
朝夕に語らふものを袖の露/向井去来
朝夕のこゝろ平に庭ざくら/菊山享女
朝夕の伊賀の山あり網代守/橋本鶏二
朝夕の日影あきらか寒の池/松村蒼石
朝夕の潮の遠音も羽子日和/西島麦南
朝夕の青林檎すりみとり妻/梶尾黙魚
朝夕べ秋のまはるや原の庵/内藤丈草
朝夕や恋る清水の蜷むすび/加舎白雄
母泊まり朝夕の涼口ぐせに/関森勝夫
トマト食ふ朝夕つづけて一年中/上林暁
朝夕の又冷ゆること花も過ぎ/高濱年尾
朝夕の竈にも見るや薄もみぢ/浜田酒堂
朝夕の靄やはらかに冬に入る/遠藤梧逸
秋深み朝夕山を母として/阿部みどり女
秋風やただ朝夕の手向水/長谷川かな女
紫蘇の葉や裏ふく風の朝夕べ/飯田蛇笏
朝夕のわが門べなる萩の花/楠目橙黄子
山荘の避暑の朝夕ほとゝぎす/高浜年尾
俳句例:41句目～
青栗の朝夕となくうるほへり/飯田蛇笏
乱世朝夕おだまきの木よ葉よ話/阿部完市
朝夕におもへば鵙を聞きゐしか/下村槐太
睡蓮に旅の朝夕さだめけり/長谷川かな女
稲架の道朝夕きよくなりにけり/大野林火
朝夕にもろこしを焼きよろこばれ/加藤晴子
朝夕のすゞしくなりてけふ忌日/大橋櫻坡子
朝夕を飯匙蛇瞋らせて夏去りぬ/軽部烏帽子
朝夕が冷えてだらだらまつりかな/細川加賀
朝夕がどかとよろしき残暑かな/阿波野青畝
底冷えのこの朝夕を栖まれしか/長谷川素逝
柴の戸に朝夕かゝるしら雲をいつむらさきの雲に見なさむ法然の珠数もかゝるや軒のふじ/蕪村遺稿
