白磁に関連した俳句の例をまとめました。
白磁を含む俳句例
人日や白磁の壷と月桂樹/滝浪/武
韓国の白磁の里の青蜥蜴/角川春樹
鰤肥り白磁のごとき胸を揃ふ/墨石
裕忌や白磁に白き彼岸花/佐賀和子
宗長忌白磁のごとき玉椿/関森勝夫
水仙や白磁の瓶に二三本/寺田寅彦
春昼や青磁白磁を陳列す/下村梅子
生の陶白磁を蔵ししんとならぶ/篠原
松島の白磁の磯に卯波寄す/松本鶴栖
香のもの瓜茄子けふは白磁鉢/及川貞
蜩や白磁は青き影つくる/加藤知世子
桃の花白磁の肌へ点るごと/石原八束
牡丹散り白磁を割りしごと静か/青邨
地震過ぎし白磁の壺の初燈/岩崎麦秋
白や白磁の水に透きとほり/長谷川櫂
寒牡丹白磁の蕾あげにけり/高橋時枝
指ふれて白磁曇らす暮春かな/朔多恭
海の日や青磁白磁の器たち/岡島智恵
発熱す真夜の白磁に冬迫り/金子皆子
芝焼きしあとに白磁の馬一頭/土橋柚花
俳句例:21句目～
わが白磁生れて稲妻走りけり/県多須良
卯月浪白磁のごとく砕けたり/皆川盤水
収穫すキャベツ白磁に蔬菜籠/飯田蛇笏
寒白磁鶴吉の名のいれてあり/阿部完市
文机や夏をすつくと白磁の壺/村越化石
夕時雨白磁の姿くづれそむ/相生垣瓜人
白磁には夢盛り易し笹粽/鍵和田ゆう子
白磁見て厚塗りの生透く大寒/吉田嘉彦
窯中にわが白磁成る良夜かな/県多須良
菊膾白磁の酒盃澄みにけり/甲斐すず江
葉桜や白磁の濁り壺にあり/金久美智子
もてなしの白磁にひらく桜漬/浅田三千枝
白磁壺そこはかとなき秋の声/関口ふさの
冴え冴えと枝豆白磁の皿大き/河野多希女
滝音の無限の白磁茶を点てる/加藤知世子
冷やかに火の色秘むる白磁なる/田中黎子
菊月や白磁をきそふ酒器と茶器/大島民郎
梅散りて白磁の鉢の夜夜ひとり/横光利一
葡萄盛る白磁の皿は水のごとし/並木汪葉
冷たくてささやくこゑす白磁光/石原八束
俳句例:41句目～
辛夷散る百の白磁を打ち砕き/後藤比奈夫
附絵師と白磁を抱いて春惜しむ/石原八束
雪ふふむ白磁の雲を愛しみて/相生垣瓜人
今年竹宵は白磁となつてゐし/鳥居美智子
白磁出づ初蝶これに照りまとひ/水原秋櫻子
白磁皿みかんに色をもらひけり/渡部/勝雄
牡蠣割つて白磁の湖を開きたる/金箱戈止夫
時惜めと白磁の皿にもぎり枇杷/田川飛旅子
木蓮に白磁の如き日あるのみ/竹下しづの女
白磁仏ひとつ置き替ふ大暑かな/つじ加代子
冬山に来りてこころ緊るとも砕けつるわが白磁かへらず/畑和子
