麻酔を使用した俳句

麻酔に関連した俳句の例をまとめました。

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麻酔を含む俳句例

大樹全身蝉声の麻酔利く/辻田克巳

土筆生ふ麻酔の夢の滑稽な/斎藤玄

病み漂う麻酔の一夜大雷雨/中島斌雄

麻酔医がゆるく着ている枯茨/澁谷道

麻酔覚む底なし沼の冷房に/横山白虹

麻酔して積乱雲に包まれし/太田土男

安吾忌や麻酔の耳に人の声/浅場英彦

鶏頭に声かけらるる麻酔中/宮坂静生

ほぐれ初む麻酔の糸や脳涼し/高澤良一

笹鳴のまにまに麻酔きかさるる/斎藤玄

麻酔利き水母漂ふごとくなり/高澤良一

糸ざくら暮れて麻酔の夫眠る/藤原緋泥

蟷螂の蒼さに麻酔より目覚め/対馬康子

凩の夜に醒めきらぬ麻酔かな/脇坂啓子

麻酔より醒めし夜寒の治療室/江森時江

息たしか起死回生の麻酔覚む/橋本夢道

文字読めぬほど麻酔きく花曇/朝倉和江

麻酔秒読み落下傘開かず寒し/三好潤子

麻酔覚めふと鑑真の忌と思ふ/井浪立葉

麻酔覚め螺子の切れたる時計草/勝野薫

俳句例:21句目~

麻酔覚昼寝覚ではなかりけり/高澤良一

夫と娘の霧より現れて麻酔覚む/安野良子

春夕焼麻酔さめつつお母さん/古賀まり子

麻酔利く悴めるわれ居なくなり/辻田克巳

麻酔よく効きて浮寝の鴨のごと/大石悦子

麻酔マスクの奥綿菓子の様な眠り/渋谷道

麻酔打ち冬かげろふの中にゐる/朝倉和江

くるくると春日人語麻酔利く/古賀まり子

まだ麻酔のきいている窓の昼月/住宅顕信

亀鳴くや抜歯の麻酔まだ利いて/渡辺初雄

今朝の雪麻酔さめたる如きかな/北林令子

麻酔醒めつつ水中花揺らぐかに/山田弘子

ゆっくりと麻酔解けゆく斑雪山/伊藤はる子

飛び立つ鳩天蓋となり麻酔覚め/八木三日女

麻酔さめきし薄明のフリージア/倉部たかの

麻酔より覚め薔薇の香のよく匂ふ/品川鈴子

麻酔より醒めし夜の底ちちろ虫/土田祈久男

麻酔利き白蛾となりて先ゆくもの/殿村莵絲子

その朝が来て麻酔裸のポインセチア/大石悦子

麻酔残りのうつつ眠りや月暗し/鍵和田ゆう子

俳句例:41句目~

麻酔科の女医位置にあり露けしや/平間真木子

麻酔よりさめて窓辺のフリージア/城戸和喜子

むしろ爽やか麻酔効きくる吾子の眉/鈴木鷹夫

麻酔醒めし眼が春雲のゆくへ追ふ/柴田白葉女

麻酔覚める瞳街の笹鳴もう句にして/加藤知世子

これより麻酔われはダリヤになりにけり/栗林千津

麻酔もどり三途の川よりもどる深呼吸/日下部正治