神杉に関連した俳句の例をまとめました。
神杉を含む俳句例
神杉の太根を頼み雪残る/林翔
朝風や水霜すべる神の杉/露伴
神杉や三百年の蔦紅葉/正岡子規
六月の空高々と神の杉/都甲憲生
巌万古御滝万古神杉に/河野静雲
神杉に礫のごとし初雀/安川幸里
神杉を突いて鉄砲宮相撲/茨木和生
修覆成る神杉若葉藤の花/子規句集
六夜祭神杉の根に蚊遣香/海野/勲
年の豆礫を跳ねし神の杉/松本秩陵
神杉の年縄寂ぶる若葉雨/中村祐子
始まつて来し神杉の霜雫/茨木和生
神杉の樹齢を仰ぐ淑気かな/東天紅
神杉の千年の黙冷まじや/森戸光子
神杉のもとに庖丁始の儀/黒田晃世
神杉の明暗負ひて種下ろす/有働亨
火祭や幹を寄せ合ふ神の杉/北代汀
灯籠祭神杉に雨上りたる/本宮哲郎
神杉に耳あててみる盆休み/朝妻力
鳩白う神杉に乱れ霰降る/幸田露伴
俳句例:21句目~
墓山に隣る神杉あをじ来る/野沢節子
千年の神杉降らす花粉浴び/稲畑汀子
春風に離れて神の杉二本/岩淵喜代子
氏神の杉に貂住む平家村/西村しげ子
神杉の実の真青なる手向山/福井貞子
神杉の百尺に夏来たりけり/小村陽子
神杉を射て砕けたる初日かな/稲岡長
神杉の秀を押上ぐる大初日/村上誠子
雲よりの那智の御滝神杉に/河野静雲
雷を呼ぶ神杉鉾を研ぎ揃へ/愛須真青
命綱神杉に掛け注連替ふる/早淵道子
鴉の巣宿す神杉注連張れる/平山純司
枯蔦や絵馬は古りたる神の杉/寺田寅彦
神杉の根を踏み虞る梅雨豊前/井口荘子
神杉に谺し雪のびんざさら/伊藤いと子
神杉の秀へ火の粉舞ふ八朔祭/佐藤栄美
神杉の葉を添へて売る三輪暦/大島民郎
神杉を少し揺さぶり風光る/稲畑廣太郎
神杉の上をとびゆく滝しぶき/栗山渓村
蝉生る神杉をよづ翅の透き/川瀬カョ子
俳句例:41句目~
神の杉神の玄さに初日うく/長谷川秋子
仰ぎ見る三輪の神杉実もたわわ/田畑比古
神杉やあまりちひさき秋の蝶/高橋淡路女
神の杉ましろき藤をかけにけり/岸風三楼
神杉に沿ひ昇る日やほととぎす/柳沢仙渡子
花もろとも葛引きおろす神の杉/青柳志解樹
神の杉焦げんばかりにどんと燃ゆ/大坂十縫
珠ゆらぐ神杉や若葉雨霽るる/長谷川かな女
をろがめる人に神杉落ちやまず/竹下しづの女
山深く入りきたりて目をつむる神杉の秀を渡る風音/新井章