煌々に関連した俳句の例をまとめました。
煌々を含む俳句例
煌々と人離れゆく雪催/角川源義
窓明り皆煌々と熱帯夜/関口美子
花の下黒煌々と牛闘ふ/吉野義子
拝殿の奥煌々と去年今年/栗原澄子
初荷船着きし港の煌々と/伊藤一子
煌々と五月の林樹液充つ/内藤吐天
夜業燈煌々と海へ排水す/右城暮石
煌々とある灯に戻り螢狩/久米正雄
燈管の船の浴槽のみ煌々/横山白虹
陰謀の場を煌々と菊人形/鷹羽狩行
街娼に橋煌々と造られる/金子兜太
遠蛙恋のシーンの煌々たり/瀧春一
電力地帯煌々の灯に銀河懸く/林翔
正月の夜を煌々と妻子遊ぶ/辻田克巳
煌々と冴えたる庭の月の石/白石時子
人の世の灯の煌々と十三夜/青木重行
救命棟煌々と灯り去年今年/水原春郎
初電車灯の煌々と野路走る/奥田敦子
受験子の煌々灯し眠りをり/堀口星眠
旅ここまで燭煌々と精神科/齋藤愼爾
俳句例:21句目～
煌々と厚物白菊スプーン弁/高澤良一
都電一塊煌々たるは露けしや/岡本眸
雛の日の灯を煌々と雛の店/相馬沙緻
煌々とねぶたや狂ひそめにけり/岸田稚
煌々と三十路も末の文月照/中村草田男
さみだれの夜の母に針煌々と/大井雅人
煌々と夏場所終り又老ゆる/秋元不死男
アダムの太根煌々寒の雀ども/角川源義
凍蝶によく似たものの煌々す/佐藤成之
夜長の灯煌々として人在らず/日野草城
夜鷹の目煌々と雛かばひをり/内山亜川
虫時雨夜汽車煌々野をわたり/堀口星眠
家まづしおゝ煌々と夜の列車/細谷源二
月下の穂麦煌々婚期定まらず/宮慶一郎
月煌々とろり煮つまる芋煮鍋/吉野義子
荒鋤きの田に煌々と波打てり/松村蒼石
樟青実地べたに落ちて煌々と/高澤良一
煌々とせり場を歩くかじけ猫/古舘曹人
颱風の灯が煌々と牛うまる/福田甲子雄
黄葉降り煌々と時過ぎゆけり/橋本榮治
俳句例:41句目～
南風の濤煌々と崖の風化はげし/内藤吐天
煌々と夜汽車動かず雪崩来て/岡本まち子
煌々と渇き渚/渚をずりゆく艾/赤尾兜子
煌々と田植仕舞ひの燈なりけり/成田千空
魚市場灯を煌々と初荷待つ/佐々木勇三郎
颱風あがりの白れむの月煌々たり/臼田亜浪
路地の月煌々たるを見のがさず/鈴木真砂女
ギリシヤ正教会煌々として雪の除夜/阿部洋子
吹雪く戸のくらくトンネル煌々たり/石橋辰之助
