里を使用した俳句

俳句例:101句目~

片蔭や萬里小路に蝉鳴くも/赤尾兜子

一里行く春の月夜や村芝居/正岡子規

狐火や浅間六里ヶ原の闇/室賀映字朗

田水沸く一里が景色松の幹/宇佐美目

病人を負うて一里や閑古鳥/中村汀女

病床を三里はなれて土筆取/正岡子規

白秋の生家へ一里炬燵舟/坂井たづ子

百里来し輿を拝めり出開帳/田上石情

中學生二里の家路の山紅葉/相馬遷子

百里来てよろける津軽青嵐/品川鈴子

祭止む一里つるべ落しかな/杉山加代

立去ル事一里眉毛に秋の峰寒し/蕪村

朴の花十里木部落井戸一つ/羽部洞然

花菜展ぶ千里の果に大落暉/大高霧海

草千里而して霧千里なる/正木ゆう子

草枯に百里の旅を了るかな/小杉余子

草枯や家の向キなど一里輪/尾崎迷堂

五月雨や五里の旅路の桑畠/正岡子規

五月雨や十里の杉の梢より/大谷句佛

菜の花や一望千里山もなし/三浦斗牛

俳句例:121句目~

菜の花や駅から駅へ三里半/正岡子規

仇し野や露吸ふ虫の聲三里/正岡子規

今も百里さらに夏山何百里/正岡子規

藁焼いて千里鎮もる北の国/藤田康子

貝塚や砂丘十里も雁のころ/桂樟蹊子

六十里越の一里の走り蕎麦/橋本榮治

身延九里四山鎮守す山桜/百合山羽公

遡る百里の江なる鱸かな/松根東洋城

凸凹道母校へ一里土筆伸ぶ/明神好久

初午や藁を貰ひに一里来て/藤田湘子

都から一里はなれて秋の風/正岡子規

桑名から宮や三里の天の川/正岡子規

銀漢や千里の果に妻子寝て/長谷川櫂

利根万里風の序曲に柳の芽/三枝青雲

長城万里秋天はただ一枚に/中村明子

桟へ一里まひるを氷る歯朶/宇佐美目

千百里漂ひ来る海鼠かな/河東碧梧桐

千里より一里が遠し春の闇/飯田龍太

闇百里ぽつちり赤き月の端/正岡子規

千里来し白鳥翼拡げ見す/山口超心鬼

俳句例:141句目~

村の子のお使ひ一里麦の秋/鷹羽狩行

雁帰る空に万里の径ありて/江川春江

雉啼きて春風萬里莊と言ふ/福島壺春

雪残る七面山に六里とか/成瀬正とし

千里来て鴨方尺にかかずらう/朝田生

雲の峯千里の駒の並びけり/正岡子規

雲流れ道志七里の刈田道/伊藤いと子

千里飛び来て白鳥の争へる/津田清子

霜くすべ古城の十里十方へ/飯田龍太

千鳥なく灘は百里の吹雪哉/正岡子規

霜晴れや百里の川を上る船/伊東又玄

吉書揚渚一里といふべかり/斎藤梅子

靄晴れの七里の渡し神帰る/大竹節二

飾臼浜は七里の汐けむり/小島千架子

うらうらと海上三里接木かな/宇佐美目

虎杖の芽吹きや三里番屋趾/今井杏太郎

蘆刈や一里四方に木も見えず/正岡子規

藍刈や一里四方に木も見えす/正岡子規

月に冷えてかへる山峡二里の水/中勘助

その富士や五月晦日二里の旅/山口素堂

俳句例:161句目~

つくつくと故郷萬里の年の暮/正岡子規

紅葉尋め箱根八里を三里ほど/仁尾正文

とろろ汁霞千里を啜らむか/山上樹実雄

千里飛ぶ白鳥に手を触れて子よ/大串章

のりかへて北千里まで月涼し/黒田杏子

南部その河口千里の蘆を焼く/黒田杏子

蓮十里盡く枯れてしまひけり/正岡子規

荒浪に沿うて一里や除夜詣/大峯あきら

品川へ二里の休みや花すゝき/服部嵐雪

一日に一里は行くかはるの水/正岡子規

明日引かん万里の心鶴眠る/小原菁々子

一里の秋の靜かにして灯少し/正岡子規

一里はいさご地にして桃の花/松瀬青々

明易や一里ひがしに老ノ坂/大峯あきら

砂漠の木百里四方に友はなし/津田清子

唄に聞く米山三里風は初夏/清水夕太朗

喜雨一里ぽつんと老婆の子守唄/松田進

紫雲英田や一里の間の熊野灘/斉藤夏風

四百里の道問ひ重ね遍路旅/菊地玲々子

花筏千里の先に子を待たせ/佐藤きみこ

俳句例:181句目~

砂漠千里小草も見えず雲の峯/正岡子規

万里小路瓜をかかへて女の童/筑紫磐井

草千里霧氷千里となりゐたり/谷川章子

箱根八里こゝより登る初桜/大橋越央子

中山七里枯れ急ぐもの皆愛し/遠藤信子

九十九里あとの一里は浜千鳥/梅原昭男

松原を過ぎて菜の花三里かな/円谷枯山

炎天の七里ケ浜のエロスたち/今泉貞鳳

二里といひ一里ともいふ花野哉/炭太祇

花に痩せる千里の駒の蹄かな/正岡子規

二里ほどは鳶も出て舞ふ汐干かな/太祇

草千里千里総枯はじまるか/鈴木真砂女

秋草の辻より京へ五十二里/折野美恵子

木犀の百里かなたの香かな/百合山羽公

草千里いま風千里枯るるのみ/小野希北

稻の穗に十里の雨の靜かなり/正岡子規

六里七里日ごとに替る花見哉/松尾芭蕉

冬川や身延へ十里上り船/長谷川零餘子

初日出て海面百里の光り道/竹本仁王山

立ち去る事一里眉毛に秋の峰寒し/蕪村