里に関連した俳句の例をまとめました。
里を含む俳句例
洞川へ山坂三里囮鮎/宇佐美目
来ても一里一里やかむこ鳥/涼
霜百里舟中に我月を領ス/蕪村
船に寐て古里百里天の川/白砧
杉千里痛めし指に霧の粒/原裕
長江へ百里一望花菜畑/荒井正隆
隧道を出でゝ十里の青田哉/斜汀
一里はみな花守の子孫かや/芭蕉
富士は雪三里裾野や春の景/宗因
方百里雨雲よせぬ牡丹かな/蕪村
峰入や一里をくるる小山伏/芭蕉
松苗のはへ揃うたる一里鐘/史邦
棉畑千里棉噴き日雷/殿村莵絲子
年の夜や山科までは一里半/素十
年寄の足で一里の青嵐/加藤宵村
生米の奥は千里の冬霞/橋石和栲
網走へ一里の標墓囲ふ/藤原美峰
纜は隠岐へ十里の春霰/庄司圭吾
荒涼と七里長浜秋陰り/川島志げ
一里行二里行深山桜かな/三四坊
俳句例:21句目~
千里来りて唇を海の端に/金子晉
郭公一声毎に十里づつ/正岡子規
十里堤上櫨悉く紅葉す/寺田寅彦
酒買に千里の外や今日の月/几董
山四方中を十里の稲莚/夏目漱石
一里の灯消えて天の川/正岡子規
春潮や七里流れし平戸島/松藤夏山
杏花十里唯一垂の柳かな/羅蘇山人
若竹と成て千里も遠からず/千代尼
花道の一歩が一里里神楽/八染藍子
箱根山薄八里と申さばや/正岡子規
箱根山薄八里と申さずや/正岡子規
秋澄めり七里御浜の防潮林/相馬子
百里来し人の如くに清水見る/綾子
百里きて茫々と見る葭地焼/下田稔
五里の浜月を抱て旅寝哉/向井去来
灰蒙々十里淡々黍の枯れ/金子皆子
村遠近雨雲垂れて稻十里/正岡子規
新巻に波濤千里の潮匂ふ/吉岡孝三
新雪の一里一尺塩の道/加倉井秋を
俳句例:41句目~
鹿を見ん八里あなたの神の春/淡々
今百里さらは夏山何百里/正岡子規
土手一里依々恋々と柳哉/正岡子規
海青し百里の富士に朝がすみ/樗良
鶺鴒や山と渓との幾十里/正岡子規
鶯や不尽の裾野の花千里/正岡子規
鶯の千里を牛の歩みかな/藤野古白
鳥雲に李白千里を歩みたる/下田稔
日光へ薫風杉の十里かな/赤木格堂
初荷着き都を距つ十里なり/秋櫻子
炭竃や三里先キなる川港/尾崎迷堂
炎天を水行十里ぼんのくぼ/山崎聰
春の濤七里御浜の石鳴らす/森艶子
大名のお庭は廣し稻十里/正岡子規
学校へ一里は歩く竹の秋/茨木和生
十里飛び来て山頂に蝿とまる/誓子
一里行き二里行く深山桜かな/二柳
宗祗忌や箱根八里の青嵐/高野清風
風花の一里を歩き男見ず/永島靖子
七夕竹流す七里の渡し跡/江崎和子
俳句例:61句目~
雪晴の伊吹正面七里なり/松村蒼石
万里ただ霾る中の鳶一つ/有馬朗人
白河の関まで三里笹粽/荻原都美子
闇七里狐の里の花の雨/櫛原希伊子
黍小黍一里半來て別れ哉/正岡子規
道北や十里家なき人の秋/石塚友二
三里来て大津の鐘や鮒膾/石井露月
落椿雄島雌島と三里隔て/本多静江
下曽我の梅皚々の方十里/高澤良一
河豚釣らん李陵七里の浪の雪/芭蕉
山峡の二里の往診朴の花/松尾白汀
十里來て旅僧暮れぬ女郎花/正岡子規
高繩や稻の葉末の五里六里/正岡子規
鰒釣らん李陵七里の浪の雪/松尾芭蕉
鳥渡る七里の渡し屋形船/水谷とし子
道東の直路三里の秋の風/伊藤いと子
土手三里こえて池あり柳鮠/正岡子規
夏山のすずみや海は一里先/正岡子規
夏芝居三里に灸を据ゑてをり/湊淑子
夜の長さ船で測れば八十里/正岡子規
俳句例:81句目~
大なる桃や千里の波を行く/尾崎紅葉
山一里われを送るか諌皷鳥/松岡青蘿
山粧ふ箱根八里を遠巻きに/吉田克己
捧鼻より三里と答ふ吹雪哉/夏目漱石
方十里の盆地桜と朝日満つ/伊藤京子
みじか夜や六里の松に更たらず/蕪村
春暮れて千里の駒の行へ哉/正岡子規
月高し新酒賣る家は猶一里/正岡子規
氣車路や百里餘りを稲の花/正岡子規
一歩出て千里ゆきけり薪能/西川織子
水張つて植田十里の佐久平/望月紫水
桑名から宮や七里の天の河/正岡子規
江南の千里に黄なり花菜雨/李/國民
一里ほど先から見えて桐の花/蒼きう
一里ゆき半里を戻る山法師/進藤一考
札所出て里道一里春疾風/吉木フミエ
海坂の千里を一気初日射す/小川玉泉
一里来て下に見下す桜かな/正岡子規
湖へ三里の坂の月夜かな/松根東洋城
父へ千里水の中なる脱殻機/寺山修司