青きに関連した俳句の例をまとめました。
青きを含む俳句例
青きほど白白し苣の汁/重頼
初売や真青き藁の苞卵/森総彦
棚に熊笹青き師走哉/正岡子規
竹縁の青き匂ひや初月夜/如竹
春かりや宮城野青き葉侍/言水
東臺の松杉青き氷哉/正岡子規
蛤の青きをふむや西の海/鉄丸
若楓障子に迫る青きかな/篠原
冬青き苜蓿の上や舟眠る/林翔
草餅の草より青き匂かな/春和
柵を出し緬羊に冬青き草/蓼汀
青き葉に集まる露や枯葎/素風郎
林中に青き風生れ落し文/神緑郎
秋出水輪中滅法空青き/近藤一鴻
門松や藍師の青き石畳/藤江駿吉
寒稽古青き畳に擲たる/日野草城
渋柿の青き光や夏の月/会津八一
橙やつやつや青き葉一枚/滝峻石
川甚の青き提燈獺祭忌/田中冬二
幾億劫水に眠れる青き猫/山本掌
俳句例:21句目～
今年は青き標紙や初暦/正岡子規
松島の島の一つぞ黍青き/瀧春一
今年藁青き筵や熊手市/中村汀女
縞青きお弓の墓の烏瓜/西本一都
後の月水より青き雲井かな/樗良
水底に青き太陽風薫る/吉原文音
御せん宮只々青き深空かな/鳳朗
御影講や顱の青き新比丘尼/許六
河骨の影ゆく青き小かな/泉鏡花
冬蝶や牧草青き農学部/奥村良臣
御遷宮たゞ～青き深空かな/鳳朗
忌に集ふ冬山青き水おとす/原裕
春蝉や乾きて青き石の肌/有働亨
綴糸の青き白きや初暦/佐藤滴泉
地下鉄の青きシートや単物/汀女
昼も凍む葬列に淵青き弓/上村占
望郷や秋刀は青き水平線/秋尾敏
紅梅や指貫青き上達部/正岡子規
冬草の青き力をせちに欲る/風生
満目の青き嵐や閑古鳥/会津八一
俳句例:41句目～
竹椽や青き色なる雨蛙/正岡子規
新米の俵も青き貢かな/内藤鳴雪
轡虫東天青き方ロシア/田中正能
遊牧の女に青き鷹の天/有馬朗人
まだ青きお局門の冬柳/奥村霞人
青き葉の吹れ残るや綿畠/炭太祇
鷲鬱と青き降誕祭を抽く/斎藤玄
初冬や青きは鳥の麦畠/野村喜舟
柴又や草餅青き年の暮/小澤碧童
毬青き栗の林も瀬に潰え/瀧春一
鴬も柳も青き住居かな/夏目漱石
鰭酒に青き炎の関の宿/広瀬邦弘
漂うて青き小国薄氷/金箱戈止夫
鯉青き山陰の沼雷の峯/大井雅人
蜃楼青き一郭より崩る/大石悦子
洛中の青き炎の鳥総松/佐川広治
叢に鬼灯青き空家かな/正岡子規
白鳥の抱卵青き芦の中/守谷順子
吉野川青き流れの花樗/細見綾子
飛の青き飛沫や竜飛崎/工藤速水
俳句例:61句目～
桜散る青き夕の印刷機/高澤晶子
松蟲やともし火青き西の対/弄我
藪入に暁空の青きかな/増田龍雨
藍よりも青き信濃の端午空/広治
薮入に暁空の青きかな/増田龍雨
夏雲へ上昇気流青き輪に/杉本寛
葛水や顔青き賀茂の人/渡辺水巴
雲消田に空より青き空のあり/梵
流感や青き夕ぐれ街涵す/有働亨
青芒青き戦慄走りけり/小川軽舟
青梅の最も青き時の旅/細見綾子
兀山の麓に青き柳かな/正岡子規
大寺の青き畳や仏生会/佐藤信子
大根の青き頭や神無月/野村喜舟
郭公に全容青き茅ケ岳/小野宏文
天狼の青き光も春めけり/二口毅
御影供や顱の青き新比丘尼/許六
花芒峠に青き日ありけり/中田剛
花李美人の影の青きまで/泉鏡花
日南や春潮青き怒濤なす/神谷竜司
俳句例:81句目～
早春の空より青き貨物船/岡本亜蘇
窓全開五月五日の空青き/中村ふみ
松の葉に青き小春の入日かな/闌更
鎌倉の海青き日や仏生会/千手和子
連山に雪の鞍おく青き夜/吉川昌子
朝霜に青き物なき小庭哉/正岡子規
金雀枝や肋の青き少年期/星野石雀
上海の母なる河や青き踏む/日原傳
青き星節分の坂乾ききる/松根久雄
世に青きものゝさかりや鰹時/素角
春暁の青きひかりに闘覚む/瀧春一
渓梅にとまりて青き山鴉/飯田蛇笏
海青き八月父の浮遊して/秋山迪子
冬青き苔の小庭や藪柑子/巌谷小波
柳垂れ汽艇も青き影ゆらぐ/秋櫻子
穂黍まだ青きに早も山の霧/原石鼎
青き串木の芽田楽貫けり/木暮剛平
眉青き女三月水のいろ/佐藤惣之助
海青き島の傾斜や花煙草/池田俊男
曳売の青き鰆も讃岐かな/二宮貢作
