都踊りに関連した俳句の例をまとめました。
都踊りを含む俳句例
おうおうと男掛声都踊/山口誓子
裏方として老い都踊かな/有働亨
帯に挿す都踊の出番表/松本青風
見覚えの赤塀都踊見に/開田華羽
傘さして都踊りの篝守/後藤夜半
都踊見て学会の旅了る/福村青纓
花冷のけふより都踊かな/高濱年尾
見つつゐて都踊の昔恋ふ/奈良鹿郎
はるばると都踊の番組を/京極杞陽
褄とって都踊の出番の妓/林富佐子
震災をうつつに都踊かな/山内山彦
事古りし都踊の趣向かな/岡村柿紅
足先のつめたき都踊かな/藤田三郎
ことよせて都踊の京に在り/高木石子
せり上る都踊の那智の滝/大橋越央子
都をどり舞臺目細の顔ばかり/及川貞
つづみ打つ肉手丁々都踊/橋本多佳子
春の夜や都踊はよいいやさ/日野草城
都をどり霰降る夜の篝燃え/渡辺水巴
小さくて都踊に出てくるよ/京極杞陽
俳句例:21句目~
尼様の来てゐる都踊かな/山内年日子
背丈よくそろひて都踊の妓/岩崎照子
花冷の都踊りをひとり見し/永井龍男
青木賊都踊は音洩らさず/波多野爽波
藪があり都踊がありにけり/京極杞陽
都踊の紅提灯に灯が入りぬ/宇田零雨
そもそもは都踊で見染めけり/日野草城
よく見たる都踊のひろ子かな/高濱虚子
夏目先生入洛都踊のころ/久保田万太郎
祇園よし都踊のはねてより/松本つよし
都をどり観給ふ母を見てゐたり/大串章
月夜なりし都をどりを帰る影/渡邊水巴
都踊はヨーイヤサほほゑまし/京極杞陽
都踊今年かぎりの老妓にて/豊田まつり
都をどりをみなの翳を重ねけり/中島月笠
衣擦れの行き交ふ都踊かな/佐土井智津子
都をどり笛を吹く妓の幼な顔/高林とよ子
出を待てる都踊の妓がのぞく/長谷川素逝
鉦チョキチョキ都踊は今なかば/高浜虚子
トランプをして待つ都踊かな/五十嵐播水
俳句例:41句目~
都をどり硝子のやうな舞妓の目/沖/久治
師のうしろ都をどりを見るごとし/萩原麦草
行く先きもなく暮れ都踊りかな/永井東門居
都をどり果てたる路地に絹の雨/小路智壽子
都をどり造花のさくら庭のさくら/山口青邨
都おどり観る白いパンツと皮ジャンで/橋田サカエ
にぎやかに都踊りの幕下りしのちの寂しさ誰にかたらむ/吉井勇