十五に関連した俳句の例をまとめました。
十五を含む俳句例
初花に命七十五年ほど/芭蕉
十五夜や母の薬の酒二合/木歩
寒の十五夜の水白し/原田種茅
日本中八月十五日暁/池田澄子
箸置に箸八月十五日/川崎展宏
戦友へ電話八月十五日/林昌華
蒟蒻の花廃校後十五年/茨木和生
吊橋は定員十五葛の花/細川加賀
東京へ戻る大正十五年/橋本夢道
鴨なくや弓矢を捨て十五年/去来
一遍七百十五回忌秋燕/黒田杏子
に塩ふつて八月十五日/栗原雅代
松杉うらがは八月十五日/松澤昭
八月十五日木影が家の中/中田剛
浮寝鳥数へて十五、六以上/角光雄
枯柏啄木十五の歌まぶし/太田土男
十五夜の野にあか~と鴨威し/素十
十五夜の長い袂や女の子/後藤夜半
春や昔十五万石の城下哉/正岡子規
志す子規十五巻去年今年/都倉蕉治
俳句例:21句目~
十五夜も十六夜も雨辻仏/毛塚静枝
伐り口の樹液八月十五日/本宮哲郎
天竺や花ちる二月十五日/正岡子規
原宿や初のピアスの十五歳/林壮俊
十五年戦争十五の十六夜/攝津幸彦
十五分遅れ柳の下に逢ふ/工藤信子
水重く使ふ八月十五日/服部くらら
合鍵で開ける八月十五日/内田美紗
鹿踊伝えて遠野十五ケ村/高澤良一
水打つて桑戸八月十五日/川崎展宏
ねじれ花五年十年十五年/田畑京子
鳴き砂の浜の八月十五日/丸山嵐人
桜貝は遺骨八月十五日/櫛原希伊子
鶴養ふ寒村の籾十五石/上野さち子
騒がしき一樹八月十五日/鈴木鷹夫
十五夜の芒を持つて登校す/樋笠文
白鳥の飛来足掛け十五年/高澤良一
船の胴水吐き八月十五日/池田秀水
抱き地蔵軽き八月十五日/犬塚南川
舟を洲によせて八月十五日/中田剛
俳句例:41句目~
群衆にゐて八月十五日瑞西/石寒太
糠床に塩足す八月十五日/山田節子
疾走は十五歳になる暗黒/白石司子
無人灯台ともる十五時春霙/瀧春一
十五夜の潜水艦は水の中/攝津幸彦
口重き父の八月十五日/伊藤伊那男
空蝉や背割れ八月十五日/河野南畦
空缶を蹴つて八月十五日/那須淳男
尺蠖の尺取る八月十五日/五味和子
片爪の蟹這ふ八月十五日/木内彰志
汗冷えて流る八月十五日/田川江道
睡蓮の二花に十五夜雲深し/西村公鳳
稲運びをり十五夜の千枚田/青木重行
八月十五日烈火の薔薇を買ふ/石寒太
うか~とはや十五日小豆粥/山下松仙
うつくしき旭哉八月十五日/正岡子規
しろがねの葬花八月十五日/猿山木魂
八月のゆふべふかんど十五日/松澤昭
八月やひのとひつじの十五日/松澤昭
八月十五日この年も折り返す/的野雄
俳句例:61句目~
八月十五日ますます乱反射/有馬英子
汗拭いて七百八十五段の労/高澤良一
八月十五日真幸く贅肉あり/池田澄子
十五日春やのしこむ年の暮/内藤丈草
十五日粥にあづかり病快し/後藤夜半
古書市に人出て八月十五日/井上弘美
嗚呼嗚呼と鴉八月十五日/北見さとる
正座してわれの八月十五日/斉藤美規
涅槃会や礼いひありく十五日/炭太祇
片蔭も無く行く八月十五日/須川洋子
生きてゐる負目八月十五日/志賀重介
白むくげ白無垢八月十五日/川崎展宏
遠き橋見てをり八月十五日/指澤紀子
十五夜の南瓜を一つ裏返す/岸本尚毅
隣へ貸す八月十五日の大鍋/寺井谷子
顔見世や櫓の月も十五日/水原秋櫻子
飯の香に泣きぬ八月十五日/木田千女
七十五膳神輿に供じ家康忌/西本一都
五枚づゝ夏座布団の十五枚/下田実花
猿引も猿も鳴きけり十五日/正岡子規
俳句例:81句目~
冬苔の睡りを添へて石十五/鈴木鷹夫
初春や七十五年いきのびん/正岡子規
十五夜の手探る闇を家の中/池田澄子
御佛に供へあまりの柿十五/正岡子規
春燈に読む十五分注射終へ/相馬遷子
木の間もる月青し杉十五丈/正岡子規
椅子涼し九十五歳の仮眠中/片岡宏文
渡し賃七十五円よ瀬戸の春/高澤良一
病人ニ八十五度ノ殘暑カナ/正岡子規
碧眼も露の十五の石見据え/高澤良一
秋上げや満月ほどの餅十五/中村史邦
十五夜の杜の木の実の無尽蔵/檜紀代
羽子板や十五かしらに皆女/正岡子規
老鴬や必須の石が十五かな/橋本夢道
十五夜の沖軍艦の行く眩暈/下向良子
茶摘女の十五六人唄もなく/柿原一路
萩涼し林火師夫人九十五/中戸川朝人
葉桜や海を見たるは十五歳/柳澤和子
葉牡丹や十五少年漂流記/高野ムツオ
見えてゐる島へ卯浪の十五分/沢健峯