制服に関連した俳句の例をまとめました。
制服を含む俳句例
山の子の制服の紺冬苺/黒川礼子
制服の採寸の窓風光る/磯部智子
制服のひとり揃わぬ鰯雲/二村典子
制服も鞄も返し五月果つ/皆川白陀
制服の尚露けきを掻いだく/瀧春一
制服の手足長き子麦青む/武内英子
制服の釦つぶれて卒業す/玉田年春
青葉繁れる制服の膝小僧/吉田素糸
青奥羽めぐる制服一枚きり/楠節子
短日や制服のまゝ厨ごと/平尾春雷
制服に林檎を磨き飽かぬかな/林桂
朝桜匂はば吾子の制服も/西岡正保
真新し制服に散る桜かな/新井美わ子
さくら蘂降る制服の紺の肩/高澤良一
制服の肘の古びや鳥渡る/鈴木しげを
制服の襟よく拭いて卒業す/吉屋信子
ヘルメット制服脱ぎて卒業す/原幸子
擦り切れし制服正し卒業す/松本愛子
糊ききし制服の襟九月来ぬ/水原春郎
制服のまま寒卵買ひにゆく/折井紀衣
俳句例:21句目~
制服のリボン大きく初仕事/斉藤葉子
制服の少女の手足進級す/金久美智子
制服の見えかくれゆく夏木立/大崎晶子
制服のままに寝落ちし受験生/吉川智子
制服着て父明け方に近くいる/阿部完市
卒業の制服を脱ぐホックの音/木田千女
吾にもありし制服の日々鰯雲/大橋敦子
制服のおしよせて来る秋の暮/加藤紀子
制服のいまだなじまず初燕/日野きよえ
制服の中は花冷えかも知れず/三船煕子
制服の群れに紛るる薄暑かな/内田美紗
クローバや制服に夢ありし頃/藤崎美枝子
制服がきらいな少女酸っぱい杏子/穴井太
卒業の吾娘制服をまだ脱がず/五十嵐播水
制服の少女あふれて鹿の奈良/加藤三七子
新社員に制服被せ父母に逢はす/鈴木栄子
死火山のなほ制服のそよぐなり/攝津幸彦
制服にしのばせてやる真綿かな/富岡砧女
制服その他洗濯し干し愁眠山麓/阿部完市
風邪おして着る制服の釦多し/榎本冬一郎
俳句例:41句目~
今日も炎暑の制服の釦みなかける/榎本冬一郎
制服がジャケツ締めつけ試験期なり/香西照雄
制服少女の一人が跣足智恵子の碑/鍵和田ゆう子
制服の吾子眩しめり復活祭/堀田政弘/『父の日』
これがあなたの遺していつた制服の二人の少年/小林仁子
ぼくたちは勝手に育ったさ/制服にセメントの粉すりつけながら/加藤治郎