俳句例:201句目~
かんじきに履き替へて行く墓参かな/雪下康子
たちつけを穿いて墓参のよそほひす/木村蕪城
非文忌の句碑訪ふ墓参ごころかな/森芳日出子
墓参の子ひつきりなしにものを蹴る/岸本尚毅
墓参路や帯まであがる露しぶき/竹下しづの女
花束のセロファンくもる墓参かな/大木あまり
山に墓参の人ちりばめて転轍する/波多野爽波
墓参より戻りてそれぞれの部屋に/波多野爽波
蜥蜴の尾ちよろりと失せぬ墓参り/牛山一庭人
かなしみもうすれ墓参もおこたりて/山添はる女
名のり合ふことなく逝きし子の墓参/野村美代女
きやうだいの縁うすかりし墓参かな/久保田万太郎
ひとの家のぞきこみゆく墓参/『定本石橋秀野句文集』