俳句例:201句目～
探照燈の光芒下むきに地の枯草/長谷川素逝
孤児ら遊び土手の枯草擦り切れし/津田清子
犀思いつつ枯れ草の道を帰りくる/吉田嘉彦
枯草のそよげどそよげど富士端しき/臼田亞浪
枯草に沈みむせびて師のまぼろし/柴田白葉女
萩刈つてしばらく置きぬ枯草に/阿部みどり女
明日も来る山の枯草に道具をしまふ/栗林一石路
枯草をぴちぴちふみておそるるなし/栗林一石路
枯草のもう赤い芽の一月二日一月三日/栗林一石路
われを愧ぢてゐ枯草など焚火してゐる/中塚一碧樓
枯草の朝日どの道からもはたらきにくる/栗林一石路
未明の枯草鳴らしやまざり交る犬等/赤城さかえ句集
遠い船のけむりがゆききする埋立地の枯草にすわっている/橋本夢道
