七五三の祝に関連した俳句の例をまとめました。
七五三の祝を含む俳句例
角々に満潮の海七五三/原田喬
玉垣は石七五三声徹る/下村槐太
女三代内足揃へ七五三/香西照雄
眦の朱も深川の七五三/松村幸一
宮島の鹿従えて七五三/広瀬邦弘
髪置やうしろ姿もみせ歩く/太祗
飴袋黒土擦つて七五三/沢木欣一
細耕で隆め黒土七五三/香西照雄
七五三勤めの母は勤め居て/楠節子
落しある簪拾へり七五三/吉井余生
地の神の小さき日溜七五三/原田喬
菊の紋仰ぎ詣りぬ七五三/遠藤梧逸
髪置や白粉つけし艀の子/宇治五岳
帰りには欅をまはり七五三/原田喬
笊洗ふ雫うつくし七五三/山本洋子
湖の波に日が跳ぶ七五三/茨木和生
沖かけて鎌倉日和七五三/大井戸辿
七五三石段天に到りけり/野口里井
姉七つ妹三つ七五三/細井/セツコ
熊笹に雪のこぼるる七五三/岸田稚
俳句例:21句目~
人の子の育つは早し七五三/関千世
投石は滝に届かず七五三/茨木和生
七五三詣欅の葉を降らす/臼田亜浪
椀種に花麩の浮ぶ七五三/佐藤麻緒
写真屋の写真早々七五三/高澤良一
一家族車より降り七五三/三須虹秋
七五三辺り走れる欅の根/高澤良一
日輪に向ひて歩む七五三/茨木和生
振袖の丈より長し千歳飴/石塚友二
祓ひ待つ髪置詣旅に見る/木下米子
祖父同士邂逅七五三詣で/皆吉爽雨
髪置にさしたる枝の一朶かな/一茶
髪置や一重瞼は父に享く/斎藤白柿
歩き幅合はぬ石段七五三/右城暮石
あまりにも銀杏の高し七五三/森田峠
手をつきて登る石段七五三/府玻昌明
三人の孫みなをみな七五三/成宮紫水
花嫁を見上げて七五三の子よ/大串章
どの組も爺婆付きの七五三/高澤良一
空も海も風も真青よ七五三/太田土男
俳句例:41句目~
まだ栄ゆ老舗猿飴七五三/水原秋桜子
神鶏の蹴爪がみごと七五三/茨木和生
神鶏の右往左往や七五三/甲斐すず江
ネクタイは鳩の空色七五三/後藤夜半
文廟に華僑一家の七五三/下村ひろし
北國の瞳と髪黒き七五三/池内友次郎
神田明神飴随一の七五三/水原秋櫻子
神の鶏つきて歩めり七五三/和田祥子
午からの苗いろの潮七五三/友岡子郷
磯馴松日を浴び島の七五三/館岡沙緻
石段を抱かれてのぼる七五三/檜紀代
七五三戻りの港めぐりかな/茨木和生
七五三形揃へて銀杏散る/百合山羽公
七五三日光をみな宮おとこ/西本一都
榛名山錦繍寂びぬ七五三/水原秋櫻子
猿飴の湯島の宮の七五三/水原秋櫻子
山脈へ肩張る軍鶏や七五三/池元道雄
七五三日和の島に遊びけり/佐藤鬼房
七五三妊婦もつとも美しき/佐藤鬼房
島人を渡しが運ぶ七五三/冨田みのる
俳句例:61句目~
七五三雲を三々五々浮かべ/松尾隆信
七五三飴も袂もひきずりぬ/原田種茅
七五三鳩は胸より歩きだす/大谷長平
雪国の子に雪の降る七五三/小川里風
着飾りて眠き刻くる七五三/品川鈴子
七五三水の桑名の橋わたる/藤田湘子
昔より同じ絵模様千歳飴/川端紀美子
奥宮へ辿りつきたる七五三/清崎敏郎
簪やリボンや髪置迎える子/高澤良一
湯宿の子客に祝はれ七五三/斎藤朗笛
七五三公耳へ騒音私耳へ鈴/香西照雄
七五三着くずれ直し処あり/高澤良一
髪置や参詣まはる清水寺/松根東洋城
七五三詣り合はして紋同じ/高浜虚子
七五三日向日蔭に鳩をまじへ/永井龍男
七五三気ばってあげるお賽銭/高澤良一
七五三浅間がくしの畦づたひ/根本花子
七五三産めざる吾の眼には毒/品川鈴子
七五三祝ふ一位を植ゑにけり/野原春醪
七五三神の子にして吾が産みし/楠節子
俳句例:81句目~
三世代みんなめかして七五三/高澤良一
四十にて町医老いけり七五三/相馬遷子
坂がりを泣いて通りぬ七五三/大石悦子
大鳥居二の鳥居いざ七五三/浅野毘呂史
奉納の手型の絵馬や七五三/佐野たけ子
山垣二重に一重は優し七五三/池上樵人
下りつぎて鳩も胸張る七五三/遠藤はつ
拝殿へ足袋穢れなく七五三/佐藤美恵子
武運長久忘れし神社七五三/辰巳比呂史
弾む日へも父目を細め七五三/香西照雄
田の上は空のほかなし七五三/小川軽舟
略服に済ますもよけれ七五三/高澤良一
病む顔へ影もかぶせて七五三/香西照雄
皆拝め二見の七五三を年の暮/松尾芭蕉
繰上げて海晴るる日の七五三/高澤良一
花鳥の名を声にあぐ七五三/上田日差子
若かりし昭和も老いぬ七五三/相馬遷子
菊坂の路地の奥より七五三/塩谷はつ枝
蜑の子も砂湯の客や七五三/穐好樹菟男
踏切の鳴りてうつつや七五三/宮坂静生