句会に関連した俳句の例をまとめました。
句会を含む俳句例
鴉鳶鵙鵯の声初句会/松根久雄
中の誰が起す風雲初句会/林翔
窓近く東山あり初句会/岩崎照子
冬籠山門の牒句会かな/尾崎迷堂
山陰の終りの句会後の月/高木晴子
眼前に東山あり初句会/五十嵐播水
初句会句心しれる者同志/磯野充伯
尼寺に小句会あり鳴雪忌/高濱虚子
御僧の紬を召して初句会/上崎暮潮
折詰の紐の赤房初句会/猿橋統流子
嘱目に枯尾花あり初句会/富安風生
寒晴や句会なき日は一老人/大牧広
初句会星美しき家路かな/内藤豊子
女ばかり漬物句会春炬燵/西本一都
厨より妻も出句や初句会/宮下翠舟
君と共に發句話さん事始/正岡子規
枯芝を踏んで囑目初句会/吉屋信子
角櫓明るく見ゆる初句会/原山英士
恙なき顔の揃ひし初句会/猪瀬一声
上人と一つ火桶に初句会/原田浜人
俳句例:21句目~
天寿国隅許されし初句会/田仲了司
見渡して誰彼若し初句会/小出秋光
小短冊綺麗に揃へ初句会/高濱年尾
買初の句会の筆の五六本/山口青邨
老眼の眼鏡清めて初句会/星/陽子
年忘句会まづあり丸の内/星野立子
あひ状の中の一つは初句会/竹田小時
はなし家の当意即妙初句会/仙田敬子
親しさの別れの句会薄紅葉/高木晴子
艦上の句会とききし更衣/北見さとる
硝子戸の中の句会や漱石忌/瀧井孝作
御幸橋渡りて来たる初句会/渡辺しづ
椿餅こたびも余る小句会/茂木連葉子
暖かし句会帰りの殊のほか/小出秋光
ホールでは成人祭や初句会/高村寿山
一回も名乗りをあげず初句会/荒川実
一番に投句すませし初句会/長安悦子
創刊の言をこころに初句会/西村和子
京菓子の雅の甘さ初句会/五十嵐哲也
俳句莫迦ばかり集り初句会/高澤良一
俳句例:41句目~
日本の句会終ひや桜餅/阿部みどり女
初句会確かむ紙の裏おもて/高澤良一
吾のみに火桶たまはる初句会/滝春一
松とれし町の雨来て初句会/杉田久女
初句会何はともあれ机出す/高木晴子
句会果て井川博年そぞろ寒/八木忠栄
遺されし筆硯座右に初句会/星野立子
沈丁はもう赤らみて初句会/星野立子
寒紅を差して点晴句会かな/穂積正子
句会まだ詩箋よごさず庭椿/皆吉爽雨
妹がりの初句会とて五六人/高濱年尾
蓬莱の芋銭の一書掛け句会/佐藤欽子
初句会浮世話をするよりも/高浜虚子
花嫁の部屋と隣りて初句会/沢田定子
鴇色の半襟に変へ初句会/三井美恵子
屑籠の編目に日透く初句会/沢木欣一
久女忌や句会崩れの喫茶店/田村恵子
さくら餅婦人句会は真昼頃/吉屋信子
吉兆の白きもの降る初句会/上山永晃
はやも師の選に洩れたる初句会/安原葉
俳句例:61句目~
ひさびさに母と並びて初句会/田辺保枝
ゆらゆらと人妻の香や初句会/鈴木鷹夫
七人の敵なつかしき初句会/松倉ゆずる
初句会ふたたび運を賜はりぬ/徳光光女
初句会みな善人の顔ばかり/本間テル子
初句会綺麗に句箋裁たれたり/野村喜舟
受付のロビー華やぐ初句会/長崎小夜子
吾もまた声伸びやかに初句会/宇根幸子
地震の無事喜びあうて初句会/坪野邦子
壁に杖立てかけてあり初句会/高澤良一
大学のまんなかにある初句会/田中朗々
大川を窓下に見つつ初句会/長屋せい子
字余りの如き余生や初句会/吉野香風子
小人数の親しき仲の初句会/松本たかし
常連といふは楽しや初句会/高田風人子
持ち古りし歳時記大事初句会/吉屋信子
日本の品々飾り初句会/スコット沼蘋女
紙といふこの白きもの初句会/池田秀水
辰年の辰の日なりし初句会/脇本良太郎
ひらがなを用ゐて春の句会かな/小島健
俳句例:81句目~
よき句会川開きにも又来よか/竹田小時
らいてう忌修すと一人句会欠/矢島渚男
一茶忌や句会たのしむ老女たち/瀧春一
三五本団扇撒き置く句会かな/野村喜舟
咳の飴落して句会ひびきけり/鈴木鷹夫
夜学子に似て勤務後の小句会/鈴木栄子
鷺草や誰言ふとなく一ト句会/千原叡子
年玉のやうな少女のゐる句会/山田弘子
愛子忌の三国に灯る句会の灯/成瀬正俊
歳晩や遅参ながらもほ句会へ/岩木躑躅
田の庵に寄り来て冠句会開く/茨木和生
短日や句会の用意ととのはず/竹田小時
船中の句会がすめば昼寝せん/高濱年尾
ねんごろな言伝とどき初句会/中村汀女
さみどりの蕗のたう賞句会果つ/桂樟蹊子
しつけとる明日の句会の菊小袖/玉木愛子
まむかひに海と山ある初句会/峰尾みち子
まづまづの一句を得たる初句会/塗師康廣
むずかしき漢字の句会誓子の忌/衣川次郎
誰彼来ない句会で黙祷めく選句/楠本憲吉