鬼灯市に関連した俳句の例をまとめました。
鬼灯市を含む俳句例
恙無く四万六千日迎ふ/陳恵珍
梧桐に四万六千日の雨/兼藤/光
風鈴に四万六千日の風/多田裕計
何企む鬼灯市の片隅にて/安住敦
刺青の漢ゆ四万六千日/角川春樹
鬼灯市丹波千成皆青し/松藤夏山
鐘ひゞく四万六千日の風/星野椿
邂逅や四万六千日通り/橋本花風
軍艦に四万六千日の波/高澤良一
観音に鬼灯市の灯は遠し/山田弘子
水煙に四万六千日の雲/内田巳恵子
残んの身四万六千日詣/深見けん二
なまぐさし鬼灯市の裏の闇/森総彦
鬼灯市俄か信心賑はへる/高浜朋子
鬼灯市妻も下町育ちかな/水原春郎
日を返し四万六千日の川/藤田弥生
恙身の四万六千日だけは/福田草一
四万六千日夕映に柱あり/藺草慶子
宵の雨鬼灯市を洗ひけり/菅井蓼生
鬼灯の市の裏なる夜の厨/有馬朗人
俳句例:21句目~
暗がりに鬼灯市の塵匂ふ/行方克巳
山巡る四万六千日行者/真鍋/蕗径
鬼灯市雷門で落合うて/田中松陽子
漢をり鬼灯市の暗がりに/行方克巳
真青な雨が鬼灯市に降る/清崎敏郎
滝なすや四万六千日の雨/有馬朗人
草市や寄る年波の鬼灯屋/渡辺桂子
OLの鬼灯市の帰りらし/稲畑広太郎
いつからか都電なき町鬼灯市/山越渚
爺と婆手つなぎ四万六千日/菖蒲あや
稚かき月四万六千日照らす/長谷川双
維好日四万六千日とかや/大橋越央子
鬼灯市葉の大きくて室育ち/河村昌子
羅宇屋来て四万六千日の市/山田晴彦
万太郎/敦/酸漿市が立ち/古舘曹人
赤ん坊にも四万六千日の風/松岡洋太
土砂降りのなか鬼灯市覗く/脇坂啓子
籠かばふ鬼灯市の宵の雨/水原秋櫻子
売る声の一人は子供鬼灯市/八巻絹子
身を投ず四万六千日の奔流に/的野雄
俳句例:41句目~
朱に交り鬼灯市に無頼たり/久米三汀
汲置に鬼灯市の灯の入りぬ/橋本白木
夫婦らし酸漿市の戻りらし/高浜虚子
青比丘や鬼灯市に抽んでて/石田波郷
風吹いて鬼灯市の鈴のなる/上田芳子
鬼灯市かへりの甘味処かな/橋本榮治
ビー玉をばらまく四万六千日/田辺花
鬼灯市どこも葭簀の裾濡れて/岡本眸
鬼灯市の裏側びしと水打たれ/岸田稚
鬼灯市の青き匂に疲れたり/原コウ子
あをあをと四万六千日の寺/石塚友二
鬼灯市夕風の立つところかな/岸田稚
鬼灯市女身鬱々ゆき暮るる/野澤節子
鬼灯市抜けて回転木馬の灯/山田弘子
鬼灯市抜けて竹屋の渡し跡/河口義男
鬼灯市朝顔市と指折らる/八木林之介
古絵馬に四万六千日来る/松本たかし
四万六千日なる大き夜空あり/岸田稚
四万六千日の陸橋故郷なし/八木荘一
土砂降りの四万六千日の市/清崎敏郎
俳句例:61句目~
帽白く四万六千日のひとり/原田青児
忙中の四万六千日参りかな/山縣輝夫
樹上より鳥の目四万六千日/下鉢清子
水上バス四万六千日に着く/松山足羽
浅草に蝉鳴く四万六千日/望月与次郎
かの帽子鬼灯市にまぎれざる/石田郷子
鬼灯市稀に色づきゐるがあり/松藤夏山
たゞ歩きをりて鬼灯市たのし/西方石竹
また少しこぼれて鬼灯市の雨/村沢夏風
鬼灯市見おろし堂に雨やどり/福田蓼汀
子を抱いて鬼灯市の妓かな/遠入たつみ
四万六千日詣の済みし大ごゑぞ/辻桃子
ふところに四万六千日の風/深見けん二
鬼灯市東京ぐらしにも馴れし/池田秀水
大川を舟にて詣る四万六千日/小川一路
みみず道に乾きて四万六千日/沖/里石
人の中四万六千日の人の中/鈴木五十男
つづく訃に四万六千日の雨/鈴木やす江
鬼灯を買うて尼ぜや草の市/小原菁々子
師を葬り鬼灯市を濡れ歩く/梶山千鶴子
俳句例:81句目~
手のひらの四万六千日の雨/青山けい子
鬼灯の市の海ほゝづきの店/深川正一郎
昨日も降り四万六千日も降る/原田青児
雨きらきら鬼灯市の夜空かな/北澤瑞史
鬼灯市鬼灯の香のひろごり来/上井正司
鬼灯市雨あをあをと通りけり/永方裕子
鬼灯市客なきときは水をやる/小林勇二
足もとに青き風立ち鬼灯市/市川千鶴子
泥鰌見て飽きぬ子四万六千日/中山純子
四万六千日のいちじつ採点す/森田公司
鬼灯市身のほてり置く橋の上/瀬戸和子
炎立つ四万六千日の大香炉/水原秋櫻子
四万六千日の山なすカルメ焼/斉藤夏風
四万六千日の自転車置場かな/高桑星吐
四万六千日の鉛筆を買ふ石工/西本一都
四万六千日の夕日の涼しさよ/外川飼虎
誰を誘いて行かん四万六千日/楠本憲吉
昼の灯に闇の色あり酸漿市/丸山しげる
四万六千日夕虹をかけにけり/川上梨屋
濡れ溜めて鬼灯市の荒むしろ/西谷義雄