三十路を使用した俳句

三十路に関連した俳句の例をまとめました。

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三十路を含む俳句例

草藉きて三十路の吾や啄木忌/有働亨

煙脂くさき三十路男に雁渡る/三谷昭

金飼ひ三十路の女遺物守る/宮坂静生

菜を洗ふ女三十路の腰据ゑて/椎橋清翠

煌々と三十路も末の文月照/中村草田男

聖五月永久に三十路の原節子/中川岱子

わが三十路果つ法師蝉町に鳴き/有働亨

朝顔や三十路に貧の甲経たり/清水基吉

雛祭われに三十路の妻ありぬ/岸本尚毅

春浅く年譜の稿のいま三十路/皆吉爽雨

おん顔の三十路人なる寝釈迦かな/草田男

沖雲塩の白さ三十路の汗咲けと/宮津昭彦

目刺焼く眉晴ればれの三十路妻/石川桂郎

竜の玉三十路の顔となりにけり/古沢太穂

葱きざみ妻の三十路も駈くるごとし/昭彦

赤蜻蛉三十路ふりむくこと多し/行方克巳

三十路はや粉雪をいそぐ死化粧/渡辺恭子

夕凍みの直路三十路の靴鳴らす/高澤良一

日傘さし三十路の貌を持ち歩く/谷口桂子

春の夜や三十路に入りし爪の色/河野南畦

俳句例:21句目~

常磐木の冬きよらかに三十路来ぬ/伊東宏晃

日焼けして目の下乾く三十路かな/谷口桂子

岩戸朝涼素面三十路の神々たち/平井さち子

句修行の三十路に入りぬ獺祭忌/水原秋桜子

三十路駈け来てげんげ田に息制す/伊藤敬子

毛虫焼く吾子も三十路の愁眉もつ/渡部良子

汗の子と胎の子とわが三十路なり/市川千晶

迎火や三十路なかばのかゝりうど/小林康治

三十路たつわぎもが春の小袖かな/西島麦南

はづかしき三十路の素足ほめられて/岩田由美

モヴィールの鳥は睦まぬ三十路かな/福島国雄

着膨れて児に唱合はす三十路はや/木附沢麦青

夜番の柝ひとの年譜の三十路の項/田川飛旅子

三十路には三十路の祈り八重椿/鍵和田ゆう子

麦笛や三十路の齢といふもひととき/福田蓼汀

はじまりし三十路の迷路木の実降る/上田五千石

白菜括ると胯倉歩きに三十路嚊/赤城さかえ句集

闇にただよふ菊の香三十路近づきくる/中嶋秀子

チエロ弾くに似合ふは三十路枇杷の花/和田耕三郎

止まれば淋漓と汗や今日より三十路なる/奈良文夫

俳句例:41句目~

はらからに三十路の果の秋扇/『定本石橋秀野句文集』

染浴衣三十路の負め浅かれと/『定本石橋秀野句文集』