俳句例:101句目~
寒波来とラジオも今日のひと日終ゆ/岸風三楼
農はじめラジオに電池入れ替へて/松倉ゆずる
遍路鈴ラジオで聞ききつねむりけり/長束範子
小さきラジオひとつの小屋の旱かな/石川桂郎
海霧充ち来ラヂオの尋ね人はじまり/田中北斗
ラジオから声のもどりしはたたがみ/如月真菜
目刺焼くラジオが喋る皆ひとごと/波多野爽波
北風荒らびラヂオも今はなき真夜と/森川暁水
うそ寒きラヂオや麺麭を熱がしけり/石田波郷
ラジオからあい/らぶ/ゆうと桜時/和田幸司
梅雨のラジオ早口にしてくだくだし/高澤良一
露寒し縷々とラジオの「尋ねびと」/伊丹三樹彦
ラヂオ鳴るやはじきあふかに蔦若葉/大谷碧雲居
紫陽花や師の音声のラヂオより/石田波郷「風切」
ラジオのわが声つまずく真昼の青レモン/寺田京子
携帯ラジオが鳴りだしたうろこ雲うごいている/吉岡禅寺洞