俳句例:101句目～
精霊船ギヤマンの星夜焦し燃ゆ/野見山朱鳥
精霊舟ギヤマンの星夜焦し燃ゆ/野見山朱鳥
フエリーと舳先そろへる精霊舟/香川はじめ
蜑が戸に引き揚げられぬ精霊舟/米沢吾亦紅
蜑の子ら波切つて曳く御精霊舟/甲斐すず江
蜻蛉生れ早や精霊と名付けらる/櫛原希伊子
ひたすらに精霊舟のすゝみけり/吉岡禅寺洞
放ちやる精霊とんぼ眼の濡れて/成瀬櫻桃子
精霊ばつた飛んで湖北に島ひとつ/関戸靖子
ちちははのはは乗せまゐる精霊舟/大石悦子
すぐ岸へ寄りくる精霊舟あはれ/久保ともを
苦の娑婆に関心ありて精霊来る/成瀬桜桃子
お精霊送りのをんな夜潮に裾かかげ/内藤吐天
精霊舟かたむきながらひかれけり/安田千鶴女
伯母と居て精霊ばつたにとり巻かる/柿本多映
精霊流したゆたひ点るはまだこの世/犬伏アサエ
けさははやつ〔つ〕ゝき流す精霊棚/一茶/文化十二年乙亥
ははの忌のそれは精霊蜻蛉なつぞらの夕を乱れてとべりはかなし/下村光男
