焼藷を使用した俳句

焼藷に関連した俳句の例をまとめました。

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焼藷を含む俳句例

壷焼や炭火に並ぶ人の顔/篠原

壷焼の壷傾きて火の崩れ/鳴雪

襤褸市や大学芋の金色に/辻桃子

煙先行す石焼芋の車/加倉井秋を

いつも来る浮羽訛の焼藷屋/牧月耕

焼藷の車車に先ゆづり/百合山羽公

焼芋や八坂神社の朱の鳥居/龍岡晋

焼芋屋裸参りの後につき/佐藤淑子

焼藷屋雀も頬に墨付けて/香西照雄

焼芋売り声通り抜け闇残す/金子潤

焼藷や月の叡山如意ケ嶽/日野草城

焼藷や此長兵衛と申者/八木林之介

焼藷や空に大きく大師堂/岸本尚毅

焼芋をかじる革命婦人かな/堺利彦

壮漢も貧し焼藷車押す/百合山羽公

焼芋や月の叡山如意ヶ嶽/日野草城

旅人に焼藷売の来る埠頭/大橋敦子

焼藷の風呂敷包誰が持つ/星野立子

英字紙の袋で熱い石焼藷/椎木嶋舎

石焼藷に雪降る麻布中之橋/有働亨

俳句例:21句目~

焼藷の乾漆二体焚火よリ/皆吉爽雨

焼藷を英字新聞もて包む/久米惠子

九体仏金色壺焼芋もきん/川崎展宏

九体仏金色壺焼芋もきん/川崎展宏

焼芋屋通り授業の黙ゆるむ/樋笠文

焼芋屋通りて闇を深くしぬ/樋笠文

焼藷の車信号待ちとなる/稲畑汀子

焼芋と白湯の香に立つ波郷亡し/原裕

焼藷の釜の業火を街に引く/古舘曹人

焼芋の釜の業火を街に引く/古館曹人

焼芋を二つに折れば鼻熱し/吹田孤蓬

病院の出口はや暮れ焼芋屋/中村明子

石焼いも真闇の窓の下通る/高田律子

艀にもとどく石焼藷屋の笛/池田秀水

焼藷や髪二三本たちそよぐ/岸本尚毅

二人食ふ焼藷二人皮を捨つ/石川桂郎

焼藷を買はんと思ふ妻の留守/小西水

焼藷屋一の鳥居で笛鳴らす/塩川雄三

焼藷屋女マイクで流し来る/菊島/登

焼藷屋真間の継橋渡り来る/鈴木貞雄

俳句例:41句目~

焼藷の屋台も乗せて島渡船/大塚郁子

焼芋を食うて自論を憚らず/富田潮児

焼藷の火を落したる清州橋/斉藤夏風

角材に焔とろとろ焼藷屋/深見けん二

鉤吊りに焼藷菩薩壷を出づ/皆吉爽雨

焼藷の皮懇ろに剥かれたる/行方克巳

顔上げて若者なりし焼藷屋/都筑智子

声途切れては遠ざかる焼藷屋/松尾緑富

壺焼の火明り過ぎし馬車の窓/宮武寒々

焼芋の灯もまた易の灯も暗し/池田秀水

さいかちの月夜や灯る焼藷屋/渡辺水巴

焼芋が冷めゆく人と話す間も/岩田由美

焼芋や焦土このかた煙あげ/百合山羽公

焼藷を買ひ宝くじ買つてみる/逸見未草

ビル街に焼藷屋来て三時どき/井熊秀男

詩貧し掌に焼芋の熱さのせ/成瀬櫻桃子

焼藷屋柱燃やしてゐたりけり/大石雄鬼

焼藷と婆とほこほこ歩み来る/嶋田麻紀

焼藷に今日の談笑終りけり/大谷碧雲居

焼藷の湯気見てとほる東大寺/岸本尚毅

俳句例:61句目~

焼藷の灰のほとぼり山の国/大木あまり

焼藷の焦げ色粗辞で包む厚意/香西照雄

焼藷の破片や体を伝ひ落つ/波多野爽波

焼藷の車に寒さつきまとふ/百合山羽公

橋わたる焼藷屋台犬ともなひ/草間時彦

町並のどこかにありぬ焼芋屋/高濱年尾

焼藷や娼婦に愁ひなきごとく/下村梅子

焼藷や曾て女給も純なりき/百合山羽公

焼藷や詩心高きにおきにけり/山田弘子

焼藷屋も救世軍も風に呼ぶ/中村草田男

風の夜の風の連れ去る焼藷屋/飯田弘子

焼芋や祭づかれの巫女つどひ/大島民郎

手のひらに焼芋熱し詩貧し/成瀬櫻桃子

焼藷屋来てゐる午後の永田町/水田清子

焼藷屋煙も湯気も散りやすく/香西照雄

銭湯を出て焼藷を買うてゆく/上崎暮潮

焼芋の固きをつつく火箸かな/室生犀星

ほほえんで大学芋が糸を引く/永末恵子

ネロの業火石焼芋の竃に燃ゆ/西東三鬼

石焼芋屋門前に来て火を焚けり/安住敦

俳句例:81句目~

石焼芋母恋しくて買ひにけり/松永登志

石焼藷銀の匙もてすくへるよ/山口青邨

焼藷をひそと食べをり嵐山/波多野爽波

焼藷熱し吾妻の指に指環なし/磯貝碧蹄館

焼藷屋津軽じよんがら流し来る/藤本朋子

焼芋を馬手に転ばせ風待てり/畠山あさみ

焼芋屋行き過ぎさうな声で売る/後藤立夫

焼藷屋呼びとめ佛どのくらし/平井さち子

焼藷屋まだまだ遠くやきもきす/高澤良一

しばしまて僕焼芋を買はんとす/寺田寅彦

焼藷を買ふ三日月の出てをりし/加畑吉男

焼藷を買ひに出る籤引き当てし/山田弘子

ころがつて出る焼藷の黒だるま/辻田克巳

ゆつくりと売声曳きて焼藷屋/立野もと子

曳売雑貨屋石焼芋を餉としたり/鈴木栄子

焼藷を二つに割つてひとりきり/西野文代

焼藷やけふの終りの患者診て/下村ひろし

夜の雨の篠つく降りや焼芋屋/岡本癖三酔

女工区の可愛いい煙突焼芋屋/安良岡昭一

焼藷屋頭蓋となりてこちら向く/田仲了司