俳句例:101句目~
さゆらぎて黄泉のあかるさ稲の花/能村登四郎
鳥渡るうすうす黄泉の見えるころ/谷口亜岐夫
鹿の肉喰らひ黄泉まぬがれがたし/高良満智子
ひとりひとりに黄泉平坂合歓咲けり/小檜山繁子
三田伍長黄泉にもビールありますか/船木/幸人
ぬばたまの四五箇に黄泉の夜の暗さ/後藤比奈夫
胡桃ひとつは鳴らずひとつは黄泉の国/加藤楸邨
冷ゆるだけ母冷え黄泉へ発ちにけり/本庄登志彦
ほうたるや黄泉よりひとりつれて来よ/津森延世
さがみ野の梅ヶ香黄泉にかよひけり/久保田万太郎
黄泉の火をやどして切子さがりけり/久保田万太郎
夜光虫黄泉のわだなか飾るとも/船越淑子「神楽舞」
黄泉の道の凍テいかばかりならむ汝よ/久保田万太郎