俳句例:101句目~
向日葵にとりかこまれて豚飼へる/京極杞陽
豚の貨車霜に停れり湯気洩れて/田川飛旅子
柿紅葉して豚の子のおとなしき/早川草一路
卒業歌貨車からは豚がおろされる/加倉井秋を
蚊遣豚おもしろおかしく過ごし来て/高澤良一
柵のすきへ鼻出す豚や野蒜生ゆ/長谷川かな女
ぶつかり合ひふとる仔豚や桃ひらく/高澤良一
蓼あかし売るときちよつと豚拭かれ/能村登四郎
霜朝の太陽暖く豚がかたまつて物食べ/大橋裸木
蟻とならんか豚とならんか豚見てをり/加藤秋邨
かんがえて茂りに入れば豚が叱る/赤城さかえ句集
木がらしにぐす~豚の寝たりけり/一茶/文化四年丁卯
豚の交尾終わるまで見て戻り来しわれに成人通知来ている/浜田康敬
あやまちて野豚らのむれに入りてよりいつぴきの豚にまだ追はれゐる/石川信夫