洗濯に関連した俳句の例をまとめました。
洗濯を含む俳句例
葉柳や舟に洗濯物乾く/林雅樹
洗濯の朝日か宵は春の雪/鶴正
花葵隣の嫁の洗濯す/正岡子規
雪寒し洗濯衣のうち返し/幽山
時雨けり衣手の森洗濯屋/調泉
栗の花納所自ら洗濯す/正岡子規
川縁はみな桃さけり洗濯場/浪化
雨中なる洗濯物も秋の暮/小澤實
岩風呂に男洗濯秋の雨/原田青児
物干の洗濯やめん妻問ふ猫/西調
洗濯機朝から奮闘夏休/高澤良一
洗濯も掃除も好きや春愁/依光陽子
洗濯の泡家を出て年終る/辻田克巳
浸したる洗濯物に柳散る/寺田寅彦
綿虫に洗濯物の雫かな/加藤三七子
吾亦紅飯場の露天洗濯機/寺島つね
鬼灯や洗濯物に精を出し/鈴木花蓑
屋上に洗濯の妻空母海に/金子兜太
水温む洗濯石の二つかな/西山泊雲
桜蕊散り込む島の洗濯場/久保村子
俳句例:21句目~
洗濯をした手が乾く青芒/細見綾子
空つぽの洗濯籠や囀れる/西村和子
洗濯機の反転忙し昼寝妻/田部黙蛙
箒草枯れぬ洗濯男われ/石橋辰之助
赤と黄と青の昔や洗濯船/攝津幸彦
目一杯洗濯をして冬日和/森田芳恵
暖かき座敷の庭に洗濯す/正岡子規
洗濯の乾ける序列山笑う/桑内あき
天高し洗濯ばさみ好勝手/佐藤映二
帷子の置き洗濯や木槿垣/中村史邦
酒屋来る洗濯屋来る桜草/高橋常穂
人になき音階日永の洗濯機/細田恵子
冬立つよ古洗濯機胴震ひ/百合山羽公
更待のごとんと終る洗濯機/寺村朋子
となりは薩摩鬼の洗濯岩渇く/穴井太
ばつた飛ぶ鬼の洗濯板の上/岩切貞子
朝顔や週を二回の洗濯日/鈴木真砂女
洗濯屋の前通りけり青葉冷/川崎展宏
白鳥は来ず洗濯機洗濯す/高野ムツオ
子と昼寝磧に洗濯物を干し/関森勝夫
俳句例:41句目~
荷なひくる洗濯物や春の水/野村泊月
草の実の一つ残りし洗濯機/渡辺禎子
花疲れすでに洗濯機を廻る/柴田奈美
望月や洗濯板は乾反りつゝ/攝津幸彦
洗濯屋白に疲れぬ白壁冴え/香西照雄
洗濯や追ひ返したる猿廻し/正岡子規
初御空嬉嬉と洗濯挟みかな/千田稲人
爺が行水のあと婆が洗濯や/鵜沢四丁
とりあえず椿の落ちるお洗濯/星野泉
他郷にて影の溺るる洗濯場/柿本多映
ねぷた果て洗濯物は水の中/如月真菜
花散って洗濯板は漂えり/津沢マサ子
窓だけの聖夜洗濯機が廻る/嶋野國夫
草枯るゝ庭の日向や洗濯す/正岡子規
啼き交す鵯に洗濯物乾く/茂木連葉子
笹鳴いて洗濯物の脇抜けぬ/高澤良一
洗濯屋良夜へ蒸気あげにける/川崎展宏
ざぶざぶと洗濯楽し夏に入る/西村妙子
洗濯機の中に潜んでいる師走/苅部牧生
ふる雪に洗濯バサミなげつけり/皆吉司
俳句例:61句目~
クリークの春まだ浅き洗濯女/遠藤梧逸
上向く芽洗濯の足袋みな破れ/西東三鬼
宇宙是れ洗濯板にヒヤシンス/攝津幸彦
日に一度楼より墜ちる洗濯女/遠藤進夫
朝の洗濯かげ美しき鬼ひそみ/植原安治
洗濯すもう晩秋のものばかり/対馬康子
洗濯にふやけし指や菊日和/鈴木真砂女
洗濯ばさみ強し鳶くる十一月/中山純子
洗濯やたちまち惨む冬の汗/田川飛旅子
水着浮く泡ふつふつと洗濯機/関根ふさ
洗濯機の前で裸になつてをり/鈴木鷹夫
洗濯機反転/海をこころざす/門脇今次
沖へでて洗濯板の終るかな/安井/浩司
洗濯機朝から始動こどもの日/高澤良一
薫風を入れて酷使の洗濯機/阪尻勢津子
鳥渡る壊れしままの洗濯機/和田耕三郎
一竿に洗濯物と柿吊るす/小笠原須美子
山茱萸に日はまだ粗き洗濯物/高澤良一
洗濯物家に暑さを取り込めり/高澤良一
蒲公英のひらき洗濯日和かな/平山眞澄
俳句例:81句目~
洗濯物畳まれてはと蟻逃ぐる/高澤良一
厳冬の白きをとどけ洗濯屋/能村登四郎
鶯やラ/ラ/ラ洗濯日和なり/阿部久子
洗濯板の窶れなつかし木の芽時/中村和弘
洗濯機の春潮あふれ濡れる午后/矢本大雪
うすらあつい洗濯屋白きを高く/喜谷六花
洗濯機さみしくまわす銀河など/対馬康子
沖くらく沖くらく洗濯機が廻る/土田晶子
祭笠洗濯ばさみでとめて売る/加倉井秋を
なないろの洗濯挟み四囲枯るる/石川文子
にぎやかに掃除洗濯して義士祭/中山純子
市井とはこほろぎが鳴く洗濯機/瀬社家優
制服その他洗濯し干し愁眠山麓/阿部完市
私の島ではればれ燃える洗濯屋/阿部完市
洗濯の泡手で脚の蚊をたゝく/大西由嘉子
世は廻るさるとりいばら洗濯女/安井浩司
あたたかし叩いて動く洗濯機/鈴木友寄枝
冬ものの洗濯鼻唄バズデンボー/高澤良一
蝉音沁む洗濯ものを取り込めり/高澤良一
取り込まる洗濯物に子かまきり/高澤良一