俳句例:101句目~
御慶ながくきやうだいはもう他人なりし/純夫
他人の欠点ばかり見ゆる日罌粟崩る/川村紫陽
まさしく明界海苔掻く母は他人の母/磯貝碧蹄館
咳きこむあと他人の騒音にやはらげられ/竹中宏
からし菜を漬けて他人と言はるる身/八牧美喜子
二十代で詩人それからを越境する他人/加藤郁乎
松過ぎのあやして泣かす他人の子/鍵和田ゆう子
秋雨寸跳ね他人を視る眼は吾を見る眼/磯貝碧蹄館
むつつり木槿が咲く夕ベ他人の家にもどる/尾崎放哉
花の陰あかの他人はなかりけり/一茶/文政二年己卯