俳句例:101句目~
屠蘇のむや正座して病なき如し/高橋蒼々子
異質のごと新しき松かさ草に正坐/金子兜太
痩せて小さきも正座しまこと青蛙/福田蓼汀
素十忌のみんな正座をしてをりし/倉田紘文
橋も正坐の二月はじまる喪服ぬぎ/寺田京子
椅子よりも正座が好きや福寿草/塩谷はつ枝
正座して月見茶会の異人の子/五十嵐波津子
正座して師は無けれどもお正月/佐々木六戈
体内にきみが血流る正坐に耐ふ/鈴木しづ子
焚かるるも男雛は正座くづさざり/安藤孝助
父が正坐なしゐて冬日さびしくす/寺田京子
真冬の故郷正座してものおもはする/飯田龍太
沙羅の花見るに正座をしてをりぬ/ふけとしこ
正座して白藤の冷えおよびけり/きくちつねこ