俳句例:101句目~
葉月の火事舌にアラビア糊すこし/夏石番矢
寄せ木貼る糊の匂へる小春かな/木村里風子
ナプキンの糊のこわさよ避暑の荘/日野草城
糊しぼるひとりのときの曼珠沙華/横山房子
糊を煮る音ふつふつと花ぐもり/池上不二子
糊利かす綿のブラウス弥生来る/岡部名保子
鯛焼にある糊しろに似たるもの/岡崎るり子
卯の花腐しのりしろに糊はみ出せり/内田美紗
糊こはき帷子かぶる昼寝哉/一茶/享和三年癸亥
糊硬き白衣の裾を蜥蜴去る/平畑静塔「月下の俘虜」
涼しさや糊のかはかぬ小行灯/一茶/文政三年庚辰
さしとんで糊桶の底腐りけり/蘆田秋双「最新二万句」