傘寿に関連した俳句の例をまとめました。
傘寿を含む俳句例
初釜や傘寿の衿を純白に/及川貞
寒雁や傘寿の兄の抑留記/西島輝治
初詣傘寿の鈴を高鳴らす/宮下秀昌
金杯に祝ふ傘寿や雑煮餅/菊島/登
屠蘇祝ふ傘寿の母を戴きて/大橋敦子
常の木に鴬鳴きて傘寿なる/柳田聖子
冷まじき躙口にて傘寿越す/長谷川双
結髪に梅一輪や傘寿なる/西島カツ子
照る紅葉磴上りきる母傘寿/関森勝夫
謡初傘寿をすぎし三姉妹/松田千代子
ひよんの笛鳴らす傘寿の同窓会/中山杲
わが齢傘寿となりぬ原爆忌/町田しげき
一憂もなくて傘寿の年暮るる/大橋宵火
三椏のうつむき咲きや母傘寿/中村明子
雁風呂を焚きて傘寿を喜べり/吉年虹二
傘寿とは思へぬ迅さ歌留多撥ね/高島静
四代を生きて傘寿や葱鮪鍋/町田しげき
月の膳傘寿の祝ぎを重ねけり/荒井正隆
傘寿得て米寿を目ざす山笑ふ/竹下一記
梅仰ぐ喜寿過ぎし姉傘寿の兄/川村紫陽
俳句例:21句目~
歯固や傘寿を迎へつゝがなく/白石台水
炎帝や傘寿の父を盾として/正木ゆう子
衝羽根をのせて傘寿の祝い膳/白根順子
大福茶ほのぼのと汲む喜寿傘寿/西村和江
傘寿にて蝉手捕しは手柄なり/小林清之介
傘寿の師音吐朗々歌留多読む/富樫八千枝
傘寿わがいと愛づ色に岩菲の花/富安風生
滴りや句に明け暮れて傘寿越ゆ/青木重行
傘寿越すことを二日の暮れつ方/皆吉爽雨
炬燵にてうとうと傘寿素通りす/梅田桑弧
傘寿過ぎの夫の真赤な春帽子/中森百合子
花の座のうから七人喜寿傘寿/西岡千鶴子
初景色傘壽おぼれんばかりなり/宮部鳥巣
冬夕焼けと老との間の傘寿かな/今泉宇涯
喜寿見えて傘寿はるばる初霞/中澤文次郎
水引草傘寿米寿とはげむなり/殿村莵絲子
斯く生きて傘寿の春に誇りあり/深川正一郎
傘寿よし外套ポケット抜けてよし/佐藤晴生
傘寿過ぎまだ寒鯉になり切れず/石川利根男
喜寿/傘寿/米寿の揃ふ四温かな/杉田清子
俳句例:41句目~
年惜しむ傘寿来よとか寄せじとか/皆吉爽雨
傘寿越すへくそかずらにからまれて/大島竜子
傘寿の句碑晴れては降りて山の涼/阿部みどり女
傘寿とはそよそよと葉が付いてゐる/中尾寿美子