競馬に関連した俳句の例をまとめました。
競馬を含む俳句例
葉桜や競馬に動く億の金/長田等
競馬埓に入身のいさみ哉/榎本其角
中将の娘見初る競馬かな/正岡子規
鴨のこる池が真中競馬場/飯島晴子
眇して競馬新聞読んでをり/上野泰
春一番競馬新聞空を行く/水原春郎
芦毛より栗毛は早し競馬/正岡子規
競馬見る終に懐手を解かず/西村和子
つばめには縦横の天競馬場/平畑静塔
競馬見てもどりは陣の噺しかな/朱廸
競馬聴く短波放送日帰り旅/山本弥生
令嬢の煙草嗅ぎつつ競馬記者/三谷昭
盥乾く遠くに冬の競馬場/加倉井秋を
競馬場白系の騎手並み憩ふ/田村了咲
山川のすばやくなりぬ競馬/宮坂静生
一声の棚引きにけり加茂競馬/伊藤和義
一文字に烏帽子の葵賀茂競馬/亀井糸游
我が前に来て見定めぬ競馬哉/正岡子規
風吹てほこりにいさむ競馬哉/正岡子規
思ひよらぬ木末の声やくらべ馬/正岡子規
俳句例:21句目~
接木して待たれてをりぬ綾競馬/吉田亜司
精鋭のなべて社家の子賀茂競馬/田中騎生
松のひまを陽炎過ぐる競馬かな/尾崎迷堂
神籬に禰宜ぞ手かざし賀茂競馬/岸風三樓
競馬場しづかに秋の陽をみたす/吉田文吉
競馬果てぬ苺をひさぐ聲吃せり/横山白虹
さみどりの雨後の芝生の賀茂競馬/加藤子
四囲の山あを~とある競馬かな/鈴木花蓑
少女らの脚のびやかに競馬場/平岡喜美子
競馬場附近たま~みぞれけり/久保田万太郎
くらべ馬おくれし一騎あはれなり/正岡子規
競馬負け顔ぢゅう濡らし喫泉のむ/津田清子
競馬場むらさき丸の海が見ゆる/軽部烏帽子
二騎駆けり又二騎駆けり加茂競馬/山田正二郎
木がくれに見えそむ賀茂の競馬かな/野村泊月
撒水車の濡れが重なる競馬の負け/加藤かけい
小冠者の肌を脱ぎゐる競馬かな/吉武月二郎句集
曼珠沙華競馬の馬づまをあゆまする/水原秋櫻子
埒明けて目の塵払ふ競馬かな/暁台「暁台句集」
とおい小さい競馬の模様の朝のきもの/阿部完市
俳句例:41句目~
我恋ふる月毛のきみや競馬/素丸「素丸発句集」
競馬果てゝ人散る左京右京かな/志田素琴「山萩」
野馬追競馬指旗どれも弓なりに/上原瑞子/『燈台草』