膝頭に関連した俳句の例をまとめました。
膝頭を含む俳句例
磯巾着乾きてかゆき膝頭/原裕
麗らかや長居の客の膝頭/百間
膝頭寒し近藤勇伝/ふけとしこ
葛咲くや妻子に遠き膝頭/原裕
苗代泥膝頭まで女かな/菅原師竹
元朝やきつとつつみし膝頭/玉峨
初電車娘の逞しき膝頭/吉江十志
膝頭つめたい木曾の寝覚哉/鬼貫
歴歴と海月螫したる膝頭/小澤實
達磨忌や寒うなりたる膝頭/白雄
寒風や鉄火ちかみの膝頭/齋藤玄
股引のたるみて破れし膝頭/仙人
草市や麻木へし折る膝頭/野村喜舟
花一期ゑひて一会の膝頭/渡辺純枝
春着縫ふ絹の重さを膝頭/野上照子
つつましや秋の袷の膝頭/高浜虚子
つゝましや秋の袷の膝頭/前田普羅
膝頭老いゆく盆の月明り/戸川稲村
煮凝や世に外れたる膝頭/小林康治
膝頭抱いて遠稲妻に居り/久米正雄
俳句例:21句目～
行く秋や抱けば身に添ふ膝頭/炭太
十九夜壜の疾く逝く花の膝頭/林桂
膝頭すべる天鵞絨縫初す/山田弘子
夏火鉢膝頭より大いなり/前田普羅
行秋や机離るる膝がしら/小沢碧童
大寒の枯るる音する膝頭/近藤一鴻
行秋や抱けば身に添ふ膝頭/炭太祇
稲負ふや腰つき湿る膝頭/大熊輝一
秋深みゆく面打ちの膝頭/平松良子
煮凝りや世に外れたる膝頭/小林康治
短日のもののうちなる膝頭/綾部仁喜
膝頭冷えて更けたり盆燈籠/富田木歩
膝頭揃えてみかんむくくらし/松田進
膝頭詰まる机に夜学かな/山下/輝畝
雀来て鏡びらきの膝がしら/宮坂静生
どぶろくや炉に八人の膝頭/鈴木鷹夫
雁鳴くや父と駈けたる膝頭/長谷川双
青北風の目薬零す膝がしら/原口鬼灯
初釜や揃へて厚き膝頭/小布施呉爾子
頼りなき雨の子規忌の膝頭/大石悦子
俳句例:41句目～
名月や人を抱手に膝がしら/榎本其角
鴨引くや老が手を置く膝頭/池上樵人
少年のけふは虚子忌の膝頭/斉藤夏風
屠蘇の酔生涯知らぬ膝頭/猿橋統流子
帷子ややゝともすれば膝頭/寺田寅彦
早苗饗や姉の大きな膝頭/小野口/豊
炉塞いで寄辺なげなる膝頭/岩木躑躅
寒の入り確かなるもの膝頭/中野孤流
うづみ火や包めど出づる膝がしら/蝶夢
膝がしら揃へ坐る子麦こがし/細川加賀
笹鳴やさそはれ抱く膝がしら/杉山岳陽
かしこまりて憐れや秋の膝頭/夏目漱石
木の実独楽ややに多感の膝頭/大石悦子
膝頭つめたい木曽の寝覚かな/上島鬼貫
芹なずないろに溶けゆく膝頭/市原光子
ゆく秋の孤独が抱く膝がしら/高橋光子
桔梗咲き朝は冷めたき膝頭/平間真木子
熨斗を頭に植女幼き膝がしら/吉野義子
湯婆や我身にあらぬ膝頭ら/楠目橙黄子
柚子山の柚子に溶けこむ膝頭/姉崎蕗子
俳句例:61句目～
膝頭抱いて夜寒の庵にあり/赤星水竹居
水枯しや坐せば双つの膝頭/鈴木しづ子
父の日や椅子にゆるびし膝頭/寺田/耕
新涼や風がふれゆく膝がしら/松島利夫
去来忌の抱きて小さき膝がしら/赤尾兜子
夏めくや卓布にふるる膝がしら/田中裕明
浴衣着て児のかしこまる膝頭/伊藤いと子
絡み藻に三日生きたる膝がしら/中村苑子
株挿しのつましき朝の膝がしら/成田千空
水仙やたまらず老いし膝がしら/小林康治
膝頭熱くて囲炉裏ゐざりけり/池上不二子
著莪咲くや下りへかかる膝頭/ふけとしこ
春風におぼつかなしや膝がしら/川崎展宏
一つ火の照らす父母なき膝頭/岩淵喜代子
身の涯の孤を思いしる膝がしら/大西泰世
夏至の日のさても暮れたり膝頭/川崎展宏
ねんねこもスカートも膝頭まで/右城暮石
雁なくや夜ごとつめたき膝がしら/桂信子
白いさぎよし早乙女の膝がしら/山口誓子
おのづから冷酒のころの膝がしら/細川加賀
俳句例:81句目～
こきこきと膝がしら鳴る敗戦忌/斎藤たかを
とりぐもりけさ機嫌よき膝がしら/古川草花
春の灯やもすそひだなす膝がしら/佐藤春夫
手花火の夜はやはらかき膝がしら/柿本多映
夢の如くがゞんぼ来たり膝がしら/岡本松浜
鉄斎へ汗念力の膝がしら/加藤楸邨「野哭」
猫と頒つ初日や子無き膝がしら/川辺きぬ子
涅槃図の冷えの伝はる膝がしら/近藤/暁代
海鳴りや目ざめて寒き膝がしら/今井杏太郎
膝がしらたゝいて酔へる新酒かな/大橋櫻坡子
膝がしら出して餅押す寒さかな/ヲハリ-東推
おとろへや榾折かねる膝頭/一茶/年次不詳
秋雨やともしびうつる膝頭/一茶/享和三年癸亥
暮行や雁とけぶりと膝がしら/一茶/文化七年庚午
膝がしら木曾の夜寒に古びけり/一茶/文化十二年乙亥
寝るてふにかしておくぞよ膝がしら/一茶/文化十年癸酉
