起重機を使用した俳句

起重機に関連した俳句の例をまとめました。

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起重機を含む俳句例

茜さす起重機群の奥寒し/小林康治

土用波起重機鉄の鎖垂れ/二又淳子

起重機の影が石炭山走る/島崎芳月

起重機の旋回我も蒼穹もなく/篠原

炎天下起重機少し傾いて/田中裕明

起重機索厳と垂直北風吹く/羽部洞然

坂道を登るクレーン車春隣/垣/恵似

炎昼へ眼光強くクレーン上ぐ/杉山游

起重機の見えて暮しぬ釣忍/中村汀女

起重機の豪音蒼穹をくづすべく/篠原

凍港に起重機鷲の嘴の如し/久米正雄

起重機の鋭角に伸び十二月/伊藤順雄

起重機を下りて荒息春疾風/亀井糸游

起重機の巨躯青空を圧しめぐる/篠原

起重機の巨鉤夏の空よりす/山口誓子

建設の春燈起重機の頂点に/斉藤夏風

くらがりに起重機の黄寝に帰る/土方鉄

クレーンの動き始めし柳の芽/行方克巳

起重機の朝焼雀もの言へり/米沢吾亦紅

元日の起重機並び休みたる/五十嵐播水

俳句例:21句目~

冬空の大起重機に人居る窓/五十嵐播水

冬鴎海せまくする起重機船/内藤千鶴子

クレーンの首振る速さ麒麟草/河野良文

クレーン車の力自慢に春の雪/和田悟朗

天高く起重機の鈎もの欲しげ/津田清子

天を突く巨大クレーン山笑ふ/加藤智子

梅雨の昼月クレーン西す東す/岩田昌寿

造船のクレーンの奥春日落つ/田中/徹

職の愚へ起重機群がやゝ寒し/小林康治

邂逅なき起重機の下我等行く/鷲見流一

霾天や起重機鈍にものおろす/大橋敦子

起重機が首振り変える春一番/逢坂幸子

起重機にもの食ませゐる人小さき/篠原

クレーンの頷きあつている春野/秋尾敏

はわはわとクレーン休日の鴎は/毛呂篤

中空に起重機鳴れる深雪かな/米沢吾亦紅

凍港やクレーンも人も沈む日に/岸風三楼

炎天下また爆音下クレーン動く/岩田昌寿

霧よ不況よ起重機の鈎地を掴む/津田清子

定位置に銀河起重機つひに止む/津田清子

俳句例:41句目~

真冬日の続く宙天クレーン置く/村井杜子

沖から冬起重機が吊る馬痩せて/河合凱夫

起重機が汗の眼鏡に撓みけり/米沢吾亦紅

クレーンの大きな腕や雪もよい/小林聖夫

起重機に初荷の仔牛鳴きにけり/橋本榮治

起重機のいま春灯となりにけり/植野順文

クレーン船沖を指しゆく浜焚火/館岡沙緻

花火裂けクレーンの裾の一家族/小林康治

クレーン車家吊り上げる青葉光/林真砂江

冬の靄クレーンの鉤の巨大のみ/山口青邨

起重機もみなと祭の灯を飾り/五十嵐播水

大胆にクレーン影をひとよぎり/金井螢草

クレーンの下の大地や草萌ゆる/岩田昌寿

クレーンの爪伸び遺留品掴む/林田紀音夫

クレーンがキリンに見えて冬霞/西村和子

飯噴かすクレーン音裡夏立ちぬ/小林康治

水平にクレーン休めて炎暑のスト/古沢太穂

咳きいりて起重機の脚掴みをり/米沢吾亦紅

大いなる冬が起重機の影をひく/米沢吾亦紅

起重機の日陰得て児に乳あたふ/永田耕一郎

俳句例:61句目~

起重機の腕が馬橇の荷に下りる/三ツ谷謡村

起重機は仕事はじめの霜降らす/加藤知世子

起重機は朝の千鳥を散らしめぬ/米沢吾亦紅

起重機を下りきてコレラ注射受く/亀井糸游

クレーンの手冬空に鐵を掴み去る/内藤吐天

クレーンの鉄吊りしまゝ花火立つ/岩田昌寿

クレーン仰ぐみな年つまる男たち/古沢太穂

クレーンを見てたたずんで卒業子/行方克巳

怒鳴るも愛赤目の老クレーン工/鈴木六林男

春立つや家鷲づかみクレーンの手/川元安子

冬海の沖の日小さしクレーン立つ/内藤吐天

鱸釣り夜の起重機がひゞき来る/米沢吾亦紅

立春の没日クレーンにひつかかる/米澤治子

クレーンに吊られて春の破片の空/伊丹公子

クレーンのたたまれてゐる寒の雨/藤田弥生

残照といへど寒凪の起重機にのみ/米沢吾亦紅

クレーン車の鉤がさくらの上通る/染谷佳之子

たくましくクレーン春の陽を吊る/藤原よし久

大クレーン尚も遅日を吊り上げて/大北夏一路

大寒の富士をそびらにクレーン船/砂田貴美子

俳句例:81句目~

運河夏向き変う方にも走るクレーン/古沢太穂

雲をつみあげクレーン工のねむい帰路/益田清

クレーン車のほかなし建国記念の日/井上あさ子

会議果つ凍て起重機は今朝のまま/鍵和田ゆう子

クレーンを吊つているのは冬晴です/尾田秀三郎

霧のクレーン頭痛の朝をふりまわす/八木三日女

起重機が起ち炎天が起ちあがる/木村敏男「日高」

クレーン立つ仕切り距てて冬菜摘む/小笠原須美子

貴重な冬日雑役夫の手がクレーン撫でて/磯貝碧蹄館