ポプラに関連した俳句の例をまとめました。
ポプラを含む俳句例
乳牛に初秋風のポプラ立つ/林徹
放課後のポプラの幹を笑ひあふ/林桂
邂逅にポプラ彎りて冬の天/飯田蛇笏
炎天のポプラ逆立つ鱒の水/木村蕪城
月あれば白雲集ふ枯ポプラ/野澤節子
秋風やポプラの上の駒ヶ岳/高浜虚子
高々とポプラに風や冬の月/小杉綾子
九月尽くポプラに風の音満ちて/林桂
陽と風のポプラ葉月の村境/吉田素糸
ポプラの木凩去りてマッチ棒/吉田茂子
台風に唸り返してポプラの樹/斉藤和夫
炎昼のポプラの揺れて街黙る/赤木啓子
稲雀しばらくポプラ雀かな/鳥居美智子
夏をはる最も高きポプラの蝉/木下夕爾
夏空やポプラは遠くでもわかる/上村占
ポプラ散る上に空あり離着陸/依田明倫
天高しポプラは並ぶこと喜ぶ/納漠の夢
ポプラ立つ土手を一列鷹匠ら/京極杞陽
ポプラ萌ゆ辻に治水の禹公像/仲安俊雄
牛放つポプラの雨の明るさに/吉原文音
俳句例:21句目~
六月のポプラは風に傾く木/ふけとしこ
揚州真昼ポプラ青枝おろす男/金子皆子
労働祭ポプラ絮吹く公園に/小野寺洋子
北大のポプラの落葉栞とす/栗田やすし
畦の木は大方ポプラ田を植うる/高浜虚子
稲雀荒び飛びつくポプラかな/波多野爽波
積乱雲つねに淋しきポプラあり/金子兜太
芽吹くからポプラ狙撃の標的に/星永文夫
誰も来て仰ぐポプラぞ夏の雲/水原秋櫻子
退屈な原野を佇ちつくすポプラ/櫂未知子
郭公やコタンの高木みなポプラ/高濱年尾
郭公やポプラ並木を行き行きて/高濱年尾
風の漣ポプラに大学暑休来る/柴田白葉女
風の漣ポプラに暑中休暇来る/柴田白葉女
飴湯売のだみ声ポプラ騒ぎけり/前田東雲
一光風ポプラ喜び火は追はんと/香西照雄
初夏をなみポプラ彎りて北海道/飯田蛇笏
南風の月光り来しポプラかな/佐野青陽人
図書館のポプラの高しいわし雲/新野祐子
如月の少年たしかにポプラの樹/岩下良子
俳句例:41句目~
日盛のポプラの影の逃げし部屋/三好雷風
夜の秋のポプラ吹かるゝ音一途/依田秋葭
春風にポプラは芽ぶくこと遅し/高木晴子
月の土手ポプラ四五本聳えけり/野村泊月
朝風もあをき安曇野ポプラ立つ/大島民郎
枯ポプラ喪の紗のごとし碌山館/大野林火
早春のポプラそそれり眉上ぐべし/内藤吐天
父の日の風をあつめてポプラの木/渡部文子
ポプラ並木刈られて街が後退さる/河野南畦
ポプラ並木枯葉と踊る恋人たち/千葉ちひろ
ポプラ新樹寄れば光をこぼすなり/中根美保
ポプラ茂りて江楼頽るまゝ高き/楠目橙黄子
河原鶸切りころポプラ高きかな/松沢白楊子
地に五月/わが任侠の樹はポプラ/星永文夫
晴々とポプラに葉なき焚火かな/大谷碧雲居
雲かろしポプラすゞろに青みたく/林原耒井
黄葉してポプラはやはり愉しき木/辻田克巳
風の夜のポプラのそらの花火かな/京極杞陽
愛とは別のポプラ見上げる赤ん坊/武田伸一
日盛りのポプラのさやぎ渡りをり/高濱年尾
俳句例:61句目~
秋の日やポプラきらきら風まかせ/猪瀬和子
ポプラ光風生徒騒がせ師も伸びしよ/香西照雄
ポプラの流離屋階に体操する看護婦/阿部完市
梅雨入りしてポプラにこもる雀なり/小澤碧童
ポプラはや秋空透しはじめけり/阿部みどり女
ポプラ絮降り袋路の底ぬけゐたり/平井さち子
木の枝葉ポプラもおもく梅雨ぐもり/木津柳芽
口寄せのポプラに透けて月熟れる/林田紀音夫
雪つのるポプラはいよよとほくの木/清水節子
風あつてこそのポプラの色づけり/中戸川朝人
風にポプラ風にマロニエ秋澄めり/多賀あやか
鳥の巣や江畔のポプラ伸びやまず/楠目橙黄子
鳥巣立ちポプラのそよぎ湧くごとし/成田千空
新樹ポプラの影が主題の画布となる/平井さち子
ポプラの絮墓前主従に降り止まず/阿部みどり女
メトロ出てポプラの絮の飛ぶ日なり/稲垣きくの
寒夜のポプラ善意はつねにほの明し/千代田葛彦
まつすぐなポプラはまつすぐに枯るる/平井照敏
風になつた幼女ポプラにまぎれ泣く/林田紀音夫
芽が出るぞてつぺんに抜けポプラの木/小檜山繁子
俳句例:81句目~
ポプラの葉秋をはしやげりさざめけり/ふけとしこ
駅のポプラにつづくポプラを庭に五月/中戸川朝人
アイスクリームおいしくポプラうつくしく/京極杞陽