並木を使用した俳句

並木に関連した俳句の例をまとめました。

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並木を含む俳句例

梓川柳の並木紅葉せり/野村泊月

蝉や秋釜に音なき並木茶屋/立詠

春塵や欅並木に映画館/西本一都

芒野や本街道は松並木/島田青峰

禁煙禁煙大杉並木涼し/石川桂郎

甘酒や東海道の松並木/角田竹冷

東海道松の並木に懸大根/吉屋信子

かけ稲や大門ふかき並木松/炭太祇

一月の桜並木は黒衣たり/中山洋子

釜無の蔦木の宿の柿並木/田中冬二

栗鼠の春並木の果に塔光り/有働亨

戸隠や小栗鼠小走る朴並木/中勘助

山門や青田の中の松並木/正岡子規

有明の並木かくれや時鳥/正岡子規

露ひぬ間雨が洗ひし並木かな/晴子

椿並木に紋服の列通る/中戸川朝人

海暗く灯に青々と並木あり/瀧春一

立春の雨美しき並木かな/薗田秀子

葉桜の並木つゞけり曲りても/立子

松並木雲雀の空を振分けに/岸田稚

俳句例:21句目~

お練りある林檎並木に榊幣/西本一都

官庁の和らぐ並木橡の花/坂巻真砂世

この並木稲刈る音をはなれざる/楸邨

旧道の葉桜並木のこるダム/右城暮石

人日の田に出て遠し松並木/黒木久枝

並木植生常植や豊の秋/多田/三恵子

七竃釧路駅裏並木なす/野見山ひふみ

凍空へ銀杏並木の槍ぶすま/内田園生

街ゆがむ落丁めきし枯並木/河野南畦

松納めて桜並木は月夜なり/渡辺桂子

雨止むや欅並木に蝉時雨/羽根井芳夫

雪解のはねとぶ泥や松並木/西山泊雲

秋耕や胡藤黄なる遠並木/楠目橙黄子

この並木小鳥の影の稀にさす/加藤楸邨

桜並木輪となり湖を囲ひたる/嶋崎専城

まだ冬の桜並木に靴ひからす/横山白虹

刈り込まれ並木の空が寒くなる/堤高嶺

桜並木一番端がさびしがる/小泉八重子

旅人に並木はづるゝ帰雁かな/尾崎迷堂

プラタナス並木一直線に夏/片山由美子

俳句例:41句目~

旅よ我並木はなべて実を宿し/斎藤梅子

天景にかれ添ふ並木一すぢに/細谷源二

二月はや幹の艶めく並木かな/桑島啓司

春めくや菰はづさるる松並木/結城洋子

白玉や雨の過ぎたる御油並木/織田敦子

馬車道の楡の並木の良夜かな/伊東宏晃

市に入る国道並木芽を吹きし/内田百間

冬休み並木きらきらと空に倦む/西垣脩

米倉へ欅並木の青あらし/須賀井せつ子

虫食ひの並木通りや四旬節/木場田秀俊

朧なる枝くねりゐる並木かな/原田種茅

鈴懸並木の果ての一点乳母車/伊丹公子

この並木破蓮ひかる田も沿ヘり/加藤楸邨

楡並木今朝は縫ひゆく秋の蝶/金箱戈止夫

とっつきの桜並木の端のさくら/高澤良一

七夕の入江奥まで並木うつす/中戸川朝人

真清水も並木も神のしらしけり/高田蝶衣

並木座を出でて並木の秋思かな/斎藤一也

郭公やポプラ並木を行き行きて/高濱年尾

並木頭ら霧飛べり駅に鳩鳴いて/久米正雄

俳句例:61句目~

初花を待てるばかりの並木かな/松田美子

播磨路の松並木よりたつ雲雀/鈴鹿野風呂

アカシヤの一列並木ありしかな/京極杞陽

桜並木と忌中の刺身透きとおる/西川徹郎

青空より枝おろされてユリ並木/高澤良一

螢火の燃えつゝ越えぬ稲架並木/石塚友二

この並木野があり青い榧の実売り/金子皆子

暮れかねて並木のやうに仏たち/小島千架子

鈴懸の並木ウイグルのメロン売り/金子皆子

並木にもわれにも凍のゆるみし影/下村槐太

並木にまぎれた記憶の末端天道虫/伊丹公子

ポプラ並木枯葉と踊る恋人たち/千葉ちひろ

ポプラ並木刈られて街が後退さる/河野南畦

フエニクスの並木ここまで枝拂/八木林之介

日もめっきり春めき並木の木偶ノ坊/高澤良一

菩提樹の並木あかるき白夜かな/久保田万太郎

已が葉を根に積み冬を待つ並木/阿部みどり女

チューリップツリー並木を南風馳せ/高澤良一

ガソリンカー跳ねはね枯れし並木去る/石川桂郎

いちょう並木さんさんと散り寄る辺なき/穴井太

俳句例:81句目~

並木涼しゆつたり坐してゲーテ像/鍵和田ゆう子

並木新緑花道めきて別れけり/原子公平「浚渫船」