五六に関連した俳句の例をまとめました。
五六を含む俳句例
舂くや老木の柿を五六升/蕪村
冬籠五六椀を人の数/高橋睦郎
五六間飛ぶや霰の網の/蒼きう
五六度やばか念入れて初嵐/一茶
懸崖の舟型菊の五六艘/高澤良一
初雁や銀短冊の五六枚/野村喜舟
米一俵炭五六俵冬構/高橋淡路女
五六丈滝冴え返る月夜かな/蓼太
白萩の走りの花の五六粒/飴山實
舂や老木の柿を五六升/蕪村遺稿
鶯や梅の湯戻り五六町/正岡子規
初雪や奇麗に笹の五六枚/正岡子規
忽ちに食ひし寒餅五六片/日野草城
棒杭の五六夕日に氷の網/加藤耕子
形そろへ朝涼の鯛五六枚/荒井正隆
谷間や小春の家の五六軒/正岡子規
五六歩に海遠去りし月見草/斎藤玄
鳥羽殿へ五六騎いそぐ野分哉/蕪村
五六反しさりて見るや松の藤/為有
五六軒雪つむ家や枯木立/正岡子規
俳句例:21句目~
散らばりて雨の病葉五六枚/円仏美咲
五六軒家ある浜の幟かな/室積波那女
摘み干せる陸稲莚の五六枚/井手芳子
一羽づつ遊び五六羽寒雀/片山由美子
麦の葉や緑うなつく五六寸/正岡子規
五六升芋煮る坊の月見かな/蕪村遺稿
夏日負ふ佐渡の赤牛五六頭/成田千空
朽杭にいつも五六羽通し鴨/今井妙子
筍のすうとのびけり五六間/正岡子規
山柿や五六顆おもき枝の先/飯田蛇笏
花風に枝の五六羽鵯のなく/飯田蛇笏
色鳥の五六七八まだまだ来/馬場龍吉
将門の塚に五六騎茄子の馬/内海良太
五六軒村はづれ行く柳かな/会津八一
鴨山と呼ばれ植田の五六枚/桐田春暁
五六羽の鴉下り居る枯の哉/横井也有
佗助の葉がくれに侘ぶ五六輪/中谷孝雄
とも立てゝ寒鮒捕りの五六艘/松藤夏山
両手挙げ孫の五六歩冬うらら/鈴木千栄
五六反背戸の菖蒲の夜明かな/正岡子規
俳句例:41句目~
五、六歩は友から離れ紅葉山/坪内稔典
五六歩を歩く自信の吾子に夏/稲畑汀子
五六町空に上りてすゞみかな/正岡子規
五六疋牛ひきつるる無月かな/村上鬼城
五六頭ほどの牛舎や柿の花/石島雉子郎
夏暖簾出て五六歩の機嫌なり/小泉旅風
何鳥か五六羽來たる枯木かな/正岡子規
羽抜鶏五六歩駆けて何もなし/岡田日郎
五六粒照り合ふ栗や酸素吸ふ/羽田貞雄
五六軒づつの山家やお茶の花/竹中一藍
涼しさや青梅の写生、五六枚/正岡子規
五六艘五平太船のしぐれけり/正岡子規
踏青の五六歩にして気の迷ひ/綾部仁喜
松籟やたかんなの頭の五六寸/清水基吉
五六間に鳴子盡きたる山田哉/正岡子規
常節を殻ごと煮付けたる五六/川崎展宏
ざわざわと五六騎渉る春の水/会津八一
したたむる残んの菊の五六行/相生垣瓜人
丹波栗五六顆を墓のてのひらに/沢木欣一
五六反叔父がつくりし絲瓜かな/正岡子規
俳句例:61句目~
五六歩は亡きひとに添ふ径小春/柏戸知子
五六艘ボート出てゐて冬ぬくき/横井赤陽
杉山に墓の五、六基とりかぶと/斎藤玲子
街頭売りサフランを買ふ五六球/高澤良一
出島塀越すあぢさゐの五六毬/築城百々平
麦刈りて墓の五六基あらはるる/細見綾子
夕立のなまあたたかき五六粒/片山由美子
家五六を北に見て行く枯野かな/石井露月
犬見せて五六の乳房嫁菜萌ゆ/秋元不死男
山雀の五六度叩き木の実割れ/長谷川草洲
五六騎のゆたりと乗りぬ春の月/河東碧梧桐
夏孔雀五、六羽家庭に降り来たる/攝津幸彦
打ち上げてみたきオクラの五六発/大竹和子
五六羽の鴨のよるべのえり立てり/遠藤梧逸
十六夜の竹五、六幹あとは見えず/筑紫磐井
五六歩を蝶のまつはる稲架日和/下村ひろし
彩となり五六羽ならず鴛鴦飛来/田畑美穂女
梅花藻の五六花旅のはじめかな/小川三補子
残る鴨五六歩漕ぎて浮かびけり/佐々木六戈
五六間烏追けり親雀/一茶/文化六年己巳
俳句例:81句目~
草枯れや五六歩離れ人澄める/飛鳥田れい無公
逝く年を五六歩追ひてみたりけり/能村登四郎
五六疋馬干ておく枯野哉/一茶/文政三年庚辰