小僧に関連した俳句の例をまとめました。
小僧を含む俳句例
門前の小便小僧苗代寒/原裕
はつ雪や聖小僧の笈の色/芭蕉
小僧等に法問させて年忘れ/蕪村
初雪や聖小僧が笈の色/松尾芭蕉
甘酒や蟇口探る小僧二人/正岡子規
初雪やひじり小僧の笈の色/ばせを
仁和寺の小僧も後の更衣/金森久雄
若楓案内の小僧可愛げに/正岡子規
名所や小僧案内す萩の庭/正岡子規
起よけさ叩け納豆小僧ども/正岡子規
大旱小便小僧こらえおり/田嶋みつる
蜩や此頃小僧鳥目なり/菅原師竹句集
藪入の小僧丁稚ら今いづこ/石塚友二
まらう人に鴛呼ぶ寺の小僧かな/几董
小僧ゆく小雲ゆくなり県境/阿部完市
ヤブ入ノ小僧ノ群ヤ夏芝居/正岡子規
棚経や小僧面白さうに讀む/正岡子規
乾鮭に喝を与ふる小僧かな/高浜虚子
冬ざくら小僧が運ぶ経机/梶山千鶴子
風小僧山へ返して畑を打つ/磯野照子
俳句例:21句目～
箱いつぱい青梅小僧母より来/有働亨
雨粒小僧復活祭の池にはね/平畑静塔
棚経の小僧十二三なるが来る/原紫川
金も小便小僧も冬眠に/阿部みどり女
蛇に遭うかつて泣虫小僧なり/宇咲冬男
おぼろ夜のさてしも睡小僧来る/松本旭
裸木のうしろ暮れゆく風小僧/小川恭生
ひそくさと小僧小春の障子外/西山泊雲
むし暑き鼠小僧の墓なりけり/鈴木鷹夫
農小僧経て来し月日花いばら/皆川白陀
屋の小僧薬屋の小僧に蝉とらせ/上野泰
鮟鱇や鼠小僧を泊めし家/長谷川かな女
鶴を見る洟垂小僧馬車の上/野見山朱鳥
もがり笛一つ目小僧呼んでをり/上村占
十夜粥果てて提灯消す小僧/伊丹竹野子
小僧来たり上野は谷中の初桜/山口素堂
春の虹あまだれ小僧楠に棲む/藤田湘子
暇なき小僧の起ちゐや御命講/高田蝶衣
暗がりに蛍の一つ目小僧かな/高澤良一
松過ぎの空を鳴らして風小僧/高澤良一
俳句例:41句目～
母に戻す火の玉小僧半夏生/文挟夫佐恵
石蕗の葉の霜に尿する小僧哉/正岡子規
秋寒の比叡の小僧や吾を待つ/高木晴子
羽目板のひとつ目小僧春永し/柿本多映
おほむらさき小便小僧の視線/梶浦玲良子
蓮ノ實ヤ飛ンデ小僧ノ口ニ入ル/正岡子規
朝寒や小僧ほがらかに經を讀む/正岡子規
水に泛き苺小僧の右往左往/手代木唖々子
冬座敷一つ目小僧のお面かな/八木林之介
冬支度山から小僧降りてきて/菊池ふじ子
土筆小僧馬が通ると声をだす/磯貝碧蹄館
案内する小僧すばやし夏つゝじ/正岡子規
卯の花や蝙蝠さがす小僧共/麦水「葛箒」
普請場の小僧が虹を見つけけり/永井龍男
箒取つて小僧蝙蝠を打たんとす/正岡子規
冴え返る小便小僧の反り身かな/塩田俊子
小僧既に柚味噌の底を叩きけり/正岡子規
生意気になりし炭屋の小僧かな/榊原鼓天
鼠小僧の墓の陰よりかじけ猫/宮崎あき子
憎まるゝ小僧は蜂にさゝれけり/正岡子規
俳句例:61句目～
蓮の實の飛ばで小僧に喰れたる/正岡子規
短夜やしやべりの小僧味噌を摺る/正岡子規
私と小僧川の町ゆき川底にいたる/阿部完市
春一番反り身に小便小僧かな/うさみとしお
芥子は実に小便小僧立ち通し/大和田としを
門前の小僧のタチツボスミレかな/高澤良一
北風吹くや一つ目小僧蹤いてくる/角川春樹
蘇州の僧小僧のようにこの花咲く/阿部完市
寒燈明滅小僧すよすよと眠りけり/正岡子規
洟かんでしまふ小僧の夏書かな/阿波野青畝
叱られて芋嫌ひの小僧泣きにけり/正岡子規
自転車に籠冬の朝日へ小僧さんたち/古沢太穂
ねずみ小僧見得切る羽子板それがよし/高澤良一
一つ目小僧めつむつてゐる暑さかな/正木ゆう子
生意気小僧忘れてゆきし破魔矢かな/八木林之介
斎に来て幟うらやむ小僧かな/召波「春泥発句集」
奪ひ合うて花にまぶるる小僧かな/ぜぜ少年-杏雨
むら時雨山から小僧ないて来ぬ/一茶/文化八年辛未
