倉庫に関連した俳句の例をまとめました。
倉庫を含む俳句例
青芒銃剣で守る楽器倉庫/沢木欣一
海の夜の入荷に灯す倉庫口/島みえ
窓高き珈琲倉庫蚊喰鳥/木村都由子
海際の倉庫男と荷を吐き出す/林徹
歳晩の人倉庫より顔出せり/矢野典子
満潮が倉庫の前に鳥総松/秋元不死男
倉庫の扉打ち開きあり寒雀/高浜虚子
倉庫前炎ばかりの焚火燃え/和知喜八
倉庫裏銀杏黄葉が明るくす/沢木欣一
春雷や辞典倉庫の冷たさよ/椎橋清翠
汽車通る倉庫の前の三尺寝/木村里風子
玉葱の臭ふ埠頭の倉庫かな/大星たかし
琉球泡盛前は倉庫の壁がある/宮坂静生
逃げ場なき倉庫の二階油照り/福井博堂
何詰る倉庫西日の濃かりけり/宮崎すみ
遠き倉庫に一鳥の翳しかと秋/友岡子郷
黒南風の埠頭淋しき倉庫群/酒井みゆき
啓蟄や防災倉庫の開きあり/今井真寿美
堂島にねむる倉庫や十三夜/成瀬櫻桃子
桑の実や軍用倉庫まだ残る/金元喜代子
俳句例:21句目~
ここに着く三角倉庫のならぶ港/金子兜太
冬凪や埠頭倉庫は荷の満てる/五十嵐播水
教会をかこむ倉庫やゼラニウム/大島民郎
桃として倉庫出て行く唸りつつ/西川徹郎
残る音や虚ろの倉庫そこに立ち/金子兜太
秋ざくら倉庫とともに運河古る/赤塚石行
帆柱の雲を倉庫へ積み上げる/富澤赤黄男
松茸を買へり倉庫に入りゆきて/茨木和生
向日葵に倉庫は饐えし香を吐ける/瀧春一
海沿ひの倉庫に跳ねる竃馬かな/内田菜穂
この河は倉庫ばかりの獅子すぐる/久米三汀
メーデーの人往く倉庫の高壁沿ひ/北野民夫
倉庫の死体ときどき眼開く晩秋は/西川徹郎
艀の夕餉に倉庫を曲るまで見られ/金子兜太
IC倉庫どしゃぶり沖縄慰霊の日/根岸たけを
手垢まみれの倉庫の四壁老いた海/林田紀音夫
此の河岸は倉庫ばかりの獅子過ぐる/久米正雄
雪に一顆も見えず倉庫に林檎詰まり/友岡子郷
飛行機倉庫三和土を照らす燈つきたり/細谷源二
米ぐらの倉庫は閉つていても雀炎天にあつまる/橋本夢道