夕ごころ/夕心に関連した俳句の例をまとめました。
夕ごころ/夕心を含む俳句例
花冷や眼薬をさす夕ごころ/利一
夕心旅心めき花卯木/高田風人子
既にして夕心なり鉦叩/下村非文
夕心夕櫻にぞ誘はるる/相生垣瓜人
翡翠の去りてせせらぐ夕心/加藤汀
元日の夕心ちふ心はも/相生垣瓜人
吊忍雨のきそうな夕ごころ/飯山修
花疲れ靴の埃に夕ごころ/吉屋信子
綿虫の漂ひそめし夕ごころ/西村和子
紅梅の中へ一歩の夕ごころ/高澤良一
一枚の代田に寧し夕ごころ/佐藤国夫
棕櫚の花光と思ふ夕ごころ/古川充子
花冷や眼薬をさす夕ごころ/横光利一
郭公に距離を置きたる夕心/後藤一秋
風鈴の音の中なる夕ごころ/後藤比奈夫
夕ごころ片白草の化粧ふより/石田勝彦
花冷えの畳を掃ける夕心/阿部みどり女
われに似し浮人形の夕ごころ/大野梢子
犬曳きて睦月六日の夕ごころ/今野福子
夕心鵙の鋭声に刺されたる/徳永山冬子
俳句例:21句目～
千の鵜の一塊となる夕ごころ/浦井文江
袖寺の芙蓉に佇てば夕ごころ/西本一都
阿波縮着て二夕心遊ばすも/山田みづえ
障子入れ立居しづもる夕ごころ/速水道
かなかなに明けかなかなに夕心/井上哲王
元日や手を洗ひをる夕ごころ/芥川龍之介
客去にし団扇を重ね夕ごころ/島田みつ子
火桶抱く三時といへば夕ごころ/皆吉爽雨
羽子の音のいつしかあらぬ夕心/西村和子
えにしだや胎内よりの夕ごころ/高田律子
青すだれ夕心より濃かりけり/佐藤惣之助
花散る夕心経を誦して侯ち給ヘ/日夏耿之介
人日の灯ともしてすぐ夕ごころ/神尾久美子
つきそれし手毬をひろひ夕ごころ/福田蓼汀
ささ鳴きの枝うつりゆく夕ごころ/横光利一
雨のなか瑠璃やなぎ咲き夕ごころ/角川源義
ひそひそと固めて蝌蚪の夕ごころ/松村蒼石
あか花のいんげん染まる夕ごころ/星野明世
はるりんどう懐紙につつむ夕ごころ/大畠新草
種鮎に水打ち終へし夕心/『定本石橋秀野句文集』
