ごり汁に関連した俳句の例をまとめました。
ごり汁を含む俳句例
鮴汁の椀に天窓明りかな/柏禎
茶の花や鮴住み直る流れ水/野坡
鮴汁の椀のぬくみや浅野川/浜本愛子
長き橋渡りて行くや鮴の宿/鈴村寿満
ごり汁を待つ浅酌の越の酒/岡田律夫
飴に煮て鮴は姿を食はせけり/飴山實
鮴とりの胸光らせて網上ぐる/上村占
鮴とるや底曳きたぐる貝の音/上村占
五月雨の瀬に三人が鮴の漁/瀧井孝作
犀川の月の流れに鮴をとる/高木晴子
鮴汁のうまさ覚えて転勤す/寺沢良子
ごり汁も恙ぼそりの腹にしむ/荒賀粥味
ごり汁や雨かと思ふ夜の瀬音/内藤吐天
この顔の大きが鮴ぞ箸の先/瀧澤伊代次
ごりやなる白味噌仕上鮴の汁/高村俊子
味噌摺にすゞ敷鮴の泳ぎかな/服部嵐雪
味噌摺るにすずしき鮴の遊ぎかな/嵐雪
浮鮴の浮きも泳げる春日かな/室生犀星
真清水の極みは黒き鮴のうを/高橋睦郎
雨合羽光らせ鮴のがらびき漁/高澤良一
俳句例:21句目~
鮴寄せの網に仕組みしさざえ殻/上村占
鮴汁が話題となりて加賀料理/浅川紫水
鮴汁や旅も名残りの浅野川/谷村久美子
子供らの籠の鮴みな生きてゐる/室生犀星
水無月の水辺ゆづらぬ鮴屋の灯/吉田紫乃
目も口も分たぬまでに鮴を煮て/長谷川櫂
門川は鮴の生簀を経てはしる/阿波野青畝
鮴のぼる瀬すぢは花の渦となり/室生犀星
鮴を煮てこゝ椎の葉に飯や盛る/松瀬青々
鮴を煮て小蝦のまじる雪解かな/岸本尚毅
鮴汁にとなりの山の驟雨かな/藤田あけ烏
鮴汁の葱はちぎつてありにけり/茨木和生
鮴茶漬梅雨のはたてとなりにけり/石田小坡
味噌汁の椀よりのぞく鮴のひげ/笠井フキ子
岩に着く鮴掃き寄せて捕りにけり/茨木和生
鮴の串日はみんなみにかたよれり/室生犀星
笊入れて石もろともに鮴すくひ/松尾いはほ
鮴さわぐアルミの鍋に移されて/阿波野青畝
鮴網のとぐろかさねに手繰らるる/西本一都