雨雫に関連した俳句の例をまとめました。
雨雫を含む俳句例
淡墨の桜紅葉の雨雫/茨木和生
鬼灯の俯く花に雨雫/福島はま
一粒の寒ゆるぎなき雨雫/押谷隆
栗の花紙縒の如し雨雫/杉田久女
瓢箪の尻に集まる雨雫/棚山波朗
額の花重なり咲いて雨雫/星野椿
青蔦や浦曲ひそけき雨雫/木村蕪城
藪巻のをはりの縄に雨雫/向山隆峰
雨雫はしる小枝や春隣/成瀬正とし
アネモネに少し重たき雨雫/東京子
一つ葉の一つ一つの雨雫/鈴村寿満
雨雫くぐりて詣づ初閻魔/土屋なつ
万両のしだれる先に雨雫/小久保ユウ
子規忌なり藤の実莢を雨雫/細川加賀
柚の花を切ればたばしる雨雫/飴山實
栂尾のお茶の実に凝る雨雫/高澤良一
梅林の光りて落つる雨雫/山内年日子
満天星の花韻きあふ雨雫/柴田白葉女
衝羽根の羽子の先より雨雫/河野美奇
貰ひたる鴨をしたたる雨雫/大野林火
俳句例:21句目～
雨上りわけても枇杷の雨雫/高澤良一
雨雫して秋草の穂といふ穂/高澤良一
雨雫そだちて柚子の尻うごく/飴山實
雨雫冬芽の数を置きにけり/稲畑汀子
雨雫棗の実より透きて落つ/細見綾子
かため置く雨月の傘の雨雫/長沼紫紅
くわりん頭上尻に玲瓏雨雫/山口青邨
やわらかに濁るか藤の雨しづく/木枝
峯入の笠を伝へる雨しづく/三村純也
いちじくをもぐ手に伝ふ雨雫/高浜虚子
衣更へて来し林中の雨しづく/青木重行
どこからとなき雨雫実梅もぐ/後藤比奈夫
どつと落つ柿の若葉の雨しづく/島田鈴子
板木いつ鳴るや満天星雨しづく/山本古瓢
ものの芽の太きは太き雨しづく/篠塚しげる
霧迅しサラシナシヨウマ雨しづく/前田普羅
柿の木のいつまで滴らす喜雨しづく/波多野爽波
喜雨雫カナリー椰子の刺にかな///八丈島/高澤良一
