生臭いに関連した俳句の例をまとめました。
生臭いを含む俳句例
鶯の鳴き口中の生臭し/岸田稚
かの男やゝ生臭し裘/高橋淡路女
寒月や晩年の河生臭し/原田麦秋
獺の祭鳰の浦風生臭し/永見徳代
絶命の鯉生臭し戦中派/星野昌彦
葛飾や乗込刻は生臭し/須佐薫子
生臭き日や夜に入る鮎の川/岸田稚
壬生狂言手の生ぐさき翁かな/林薫
少年の日の生臭き螢かな/青木重行
樹氷原わが白息の生臭し/渡辺恭子
生臭き息を憚る涅槃絵図/浜渦美好
生臭き風匂ひ来る放生会/高橋柊子
破芭蕉残りし花の生臭き/嶋田麻紀
鶏合の風生ぐさし月の山/姉崎/昭
生臭き風の出で来し蛇の衣/棚山波朗
凍裂のありたる椴の生臭し/小林雪雄
啄木鳥は頭上に飛んで生臭き/高篤三
捕虫網一夜を経ては生臭し/能村研三
渓の生臭いものを胡葱の汁/喜谷六花
生臭き布団の中やいさな取/野村喜舟
俳句例:21句目~
白き船体桜どき過ぎ生臭し/桜井博道
白芙蓉芯に生臭さ育てをり/谷口桂子
稲光り漁村に照りて生臭し/三好潤子
羽蟻出ていま生臭き遊歩道/北上正枝
腹裂きて医者生臭き秋の蝶/神山姫余
鮎食うて生臭き口鵜舟待つ/野澤節子
咲きはじめはや生臭き杜鵑草/川崎展宏
玄の忌の厨に生臭もの置きて/川名律子
生臭きこと思ひつつ蘆刈れる/長谷川櫂
生臭き声捨てかねて雪女郎/辺見じゅん
蛇過ぎて生臭き草たち上がる/松本幹雄
金の死春夜を少し生ぐさく/蓬田紀枝子
生臭き蘭の花など春の服/長谷川かな女
紅葉且つ散る人語斯く生臭く/金子斐子
生臭く盛り上がり来し青田風/新谷ひろし
おほわたの昨日思ふ血生臭き口/石川桂郎
雷去りぬ濡れて刃物の生臭く/鍵和田ゆう子
竹藪のむらさきけまん生ぐさし/八幡城太郎