黒土/に関連した俳句の例をまとめました。
黒土/を含む俳句例
黒土の庚申塚や朧月/許六
下野の黒土匂ふ春の雷/中嶋キミ
黒土の春に式後の女学生/草田男
飴袋黒土擦つて七五三/沢木欣一
細耕で隆め黒土七五三/香西照雄
黒土の匂ふ筍もらひけり/中里泰子
父の忌の黒土匂ふ貝割菜/皆川盤水
五月来ぬ水田黒土光噴き/相馬遷子
黒土に鉄骨植ゑぬ復活祭/香西照雄
千町歩の黒土みたす霜柱/菅沼義忠
黒土にまぎるるばかり菫濃し/誓子
黒土や芋の下総丘まるし/秋元不死男
むさし野の露の黒土菊咲けり/瀧春一
黒土色の下闇悔に立脚せよ/香西照雄
作州の黒土つけて芋届く/久永小千世
古藁塚の裾黒土に同化せり/柴田奈美
新馬鈴藷や黒土の窪器めく/香西照雄
梁強し黒土春雨吸ひつくし/沢木欣一
葦芽や黒土轢かれ道なさず/成田千空
黒土によき句かかばや葱の筆/中勘助
俳句例:21句目~
黒土の踏石に染みて油照る/内田百間
黒土にまぎるゝばかり菫濃し/山口誓子
靴音の消ゆる黒土初大師/鍵和田ゆう子
黒土に三ツ葉とびとび分教場/佐野美智
牛蒡掘る黒土鍬にへばりつく/高浜虚子
濡れてより待春の黒土となる/岩岡中正
黒土の坂の垂れたり十三夜/中戸川朝人
五千年まへの黒土薯を掘る/鈴木恵美子
種蒔いて黒土にいのち弾む日よ/三谷昭
鶏頭枯れ墓地の黒土匂ひけり/西村公鳳
種芋の呼気立ちあがる黒土帯/武田哲子
比良八講黒土に藁つきささり/赤尾冨美子
黒土をもらひて帰るみどりの日/永野祥子
黒土帯右腕関節が血をたらす/鈴木六林男
ひかりつよし此処黒土の雪解とて/川島彷徨子
黒土や草履のうらも梅花/一茶/文化八年辛未
サルビアの小花散りしく黒土のうるほふごとき夕べとなりぬ/尾崎左永子