花鋏に関連した俳句の例をまとめました。
花鋏を含む俳句例
母に娘に十一月の花鋏/菅原鬨也
薫風や艶戻りたる花鋏/朝倉和江
麻衣音よくひびき花鋏/野澤節子
蜩に忘れ置かれし花鋏/谷中隆子
押入に炎昼古き花鋏/殿村莵絲子
花鋏高くかざして紫苑切る/椋砂東
苧殻箸剪る花鋏新しく/大場美夜子
黄鶲をおどろかしたる花鋏/飴山實
花鋏露の秋草えらむべく/中村汀女
花鋏静かに置きぬ菊の前/椎橋清翠
初午や研ぎものに出す花鋏/花尻万博
春月や生活をかけし花鋏/古賀まり子
木瓜剪りしばかりに曇る花鋏/関成美
白菊のしづくつめたし花鋏/飯田蛇笏
白露に置かれしままの花鋏/桑江良太
花鋏持つとき春の動きけり/藤間美枝
花鋏磨ぎ巌冬の香をたたす/朝倉和江
花鋏鳴る春暁の夢ふかし/金尾梅の門
草蜉蝣発たせて鳴らす花鋏/山口葭子
薔薇活けて外料病室に花鋏/品川鈴子
俳句例:21句目~
花鋏夜の泉へとしづめたし/朝倉和江
花鋏つかふ眉間にいなびかり/朝倉和江
花鋏つゆけき石に置かれたる/木下夕爾
花鋏露にまぶれて鳴りにけり/吉屋信子
花鋏鳴らし佐保姫安房に居り/武田和郎
花鋏露にまみれて鳴りにけり/吉屋信子
花鋏手に春愁を断ちがたし/高木美沙子
飛燕あれは夢に落下の花鋏/市野記余子
花鋏ひと冬を身に風邪栖ませ/佐野美智
花鋏持ちて秋思をそらしけり/朝倉和江
のぼりくだる大花鋏かつぎ鈴鹿/阿部完市
封ひらく薔薇を剪りたる花鋏/猪俣千代子
春めくや先づ研ぎに出す花鋏/古賀まり子
朝寒のぬくめてつかふ花鋏/うまきいつこ
菱の実の刺を切るなる花鋏/久保田/北朗
わがほとりもつとも冴ゆる花鋏/古賀まり子