黒牛に関連した俳句の例をまとめました。
黒牛を含む俳句例
斑牛黒牛牧は朝曇/市川典子
黒牛を磨く男に土用東風/下田稔
秋冷の黒牛に幹直立す/飯田龍太
肥後赤牛豊後黒牛草紅葉/瀧春一
三月や丘に黒牛出揃ひて/高橋悦子
青柿や丹波黒牛その仔牛/右城暮石
黒牛にかつと夏来て桑畑/臼井千鶴
黒牛は大根の花食い残す/宇多喜代子
土用三郎黒牛に乗り来りけり/中条明
時鳥黒牛黒いグランドピアノ/藤野武
黒牛の黒瞳が聴いて法師蝉/香西照雄
黒牛の眸と枯野の眼われに向く/原裕
炎昼の黒牛舌を見せず食む/桜井博道
旅五日黒牛ばかり見てすごす/中山純子
秋草を背負ひ黒牛引いて行く/高木晴子
肥後の赤牛豊後黒牛冬草に/鈴木真砂女
角矯めてなお黒牛や露しぐれ/橋石和栲
黒牛が鋤きて丹波の神の御田/茂里正治
黒牛が駅に顔入れ菜の花嗅ぐ/加藤楸邨
黒牛の疲れ癒えざる新春野/殿村莵絲子
俳句例:21句目~
黒牛の腹の底より白息吐く/殿村莵絲子
黒牛の鼻面にある梅雨あかり/高井利夫
黒牛を越ゆ夏蝶のあらあらし/那須淳男
黒牛若し春昼の炉火馬臭し/加藤知世子
髪濡れてゐれば黒牛怖ろしや/八木三日女
うつうつと黒牛を乗り殺したり/桑原三郎
黒牛ゐて雪焼け一家に田が湿る/桜井博道
紫雲英田に入りて黒牛喰み始む/沢木欣一
黒牛の瞳を消すまつ毛冬ぬくし/赤松けい子
森がうごくのだ黒牛の逃亡経路/中村加津彦
はまなすや黒牛は遠灘のごとし/田口満代子
秋雨の黒牛は仏陀のごとく濡れよ/富澤赤黄男
黒牛やうつうつとして翔ぶもあり/国武十六夜
汗光る黒牛押せども押せども啼かず/川口重美