花舗に関連した俳句の例をまとめました。
花舗を含む俳句例
昼の月花舗に芒の溢れをり/林原耒井
花舗の燈や聖誕祭の人通る/大野林火
短夜や花舗の帷を下ろさざる/岩崎照子
花舗に来て自由自在の虻の昼/田近文子
菊月の菊をあなどる花舗の隅/福永耕二
軒氷柱雪国の花舗暗かりき/古賀まり子
風少し出て春時雨花舗にやむ/三宅一鳴
まつさきに花舗の戸叩く春一番/満田玲子
切り花の中に菜の花街の花舗/法本フミ女
寒念仏四五人花舗の灯を跨ぎ/殿村菟絲子
横文字の荷が着く花舗の春浅し/青木牧風
花舗の菊簷にあふれて雨かかる/石原舟月
花舗二月ドライフラワー逆吊に/斎藤節子
蝦夷菊が紙に透きつつ花舗灯る/朝倉奈美
襟巻やほのあたたかき花舗の中/中村汀女
春燈にかしづくごとく花舗の花/五十嵐播水
母の日のテント継ぎ足す花舗の軒/山野宏子
温室の花地階の花舗にあふれたる/山谷春鳥
花舗に花の赤きを満たす十二月/松崎鉄之介
草市にはづれの花舗も加はれり/中戸川朝人
俳句例:21句目~
行きずりの花舗の初荷に跼みけり/藤田湘子
鮮血の聖パゾリーニ/花舗焼けつ/江里昭彦
ことごとく刺を切られて花舗のバラ/佐藤信子
ひと待ちぬ約せし花舗に毛皮ぬぎ/橋本多佳子
ポインセチアの色溢れゐる夜の花舗/宮南幸恵
除夜の花舗きらきら考へ詩人の瞳/加藤知世子
ストックの香より花舗の荷解きゆけり/河野美奇
花舗の外のパンジーひらめきては止む/林原耒井
花舗の灯のことにあかるき夜寒かな/片山由美子
花舗の灯果舗の灯殊にレモンの艶めく灯/楠本憲吉
シクラメンの火を取り込みて花舗を閉づ/田川飛旅子