飴色に関連した俳句の例をまとめました。
飴色を含む俳句例
湯の宿の傘も飴色春燈/石川桂郎
飴色の竹の物差秋日差/川崎展宏
飴色の陽が解体の藁塚に/山口速
湖を飴色に煮て浦の秋/石川文子
木枯や飴色に父ついてくる/穴井太
歳月の鈍き飴色籐寝椅子/狩野朝子
点滴の飴色春夜の術後妻/奈良文夫
葛水や飴色に透く蝕の月/金崎久子
飴色の病葉落ちて骨の音/高澤良一
茎漬の飴色ゆかし母の里/今泉貞鳳
若蜘蛛の脚飴色に透き通り/坂井建
切干しの飴色に透き母在す/斎藤淑子
日を吸つて飴色兆す青葡萄/富田直治
春雨や鉢の切飴色とり~/五十嵐播水
涸川の飴いろ鴉来たりけり/長谷川双
籐椅子と同齢吾も飴色に/岡本まち子
羽で飛び空では飴色の個人/阿部完市
辛口や蕪飴色に煮冷まして/石川桂郎
飴色となりし円座に村の長/加藤洋子
飴色に坩堝灼けをり秋真晝/内藤吐天
俳句例:21句目~
籐椅子の籐のほつれも飴色に/伊藤敬子
籐椅子飴色何々婚に関係なし/鈴木榮子
蠅取紙飴色古き智恵に似て/百合山羽公
飴色に干上がつて来し吊し柿/来栖泉堂
飴色に澄みて葉月のまむし酒/石川桂郎
飴色に鰺のひらきや冬ぬくし/今泉貞鳳
飴色の籐椅子いまも家長の座/井出千二
飴色の蝿とりリボン湖畔亭/海老原真琴
煮凍りや飴色の汁ころころと/浅田シゲノ
飴色に色の変れば牡蛎焼くる/高島みどり
煖炉燃ゆランプシェードは飴色に/西村和子
蓑虫生れ飴色の身の透くばかり/山田素粒子
飴色のつくしを食べてゐるしあはせ/横山房子
一島を飴色にして昆布干す/金田一波「夫婦島」