リズムに関連した俳句の例をまとめました。
リズムを含む俳句例
点滴のリズム命を刻む冬/森洋子
包丁のリズム整ひ春立ちぬ/東浦佳子
リズムよく蝉の唄入り観音経/高澤良一
包丁のリズムの中にある歳月/荒木冬糸
少年のリズム麦生の錆び鉄路/細見綾子
耕しの五体しづかなリズムなり/及川貞
軽快なリズムの苦行朝がくる/片山桃史
郭公のリズムに練らる朴葉餅/伊藤京子
麦踏のリズムに飽きて鴉啼く/影島智子
優曇華や軍靴のリズム天を刺す/仙田洋子
天平のテンポとリズム修二会行/吉原文音
春の波生きるリズムを取り戻す/西尾竹水
田打蟹の手のリズムがしろい/吉岡禅寺洞
糸蜻蛉進むリズムはピチカート/高澤良一
紫陽花に雨の奏づるリズムかな/合田利之
虫の音のリズムに乗せて口遊む/長屋妙子
リズムもつ雫に解けてゆく氷柱/植木千鶴子
リズム今プレストとなり踊の輪/稲畑廣太郎
初音まだリズムにのれず室生山/滝野美知子
囀りのリズムに仮名の散らしがき/大林清子
俳句例:21句目~
水音は暮しのリズムつばめ来る/兼山き志枝
畳み込むリズム団扇にダリエンソ/高澤良一
米磨げばタンゴのリズム春まぢか/三木正美
コントラバス靴底でとるリズム冴ゆ/高澤良一
マンネリのリズムで冬日使い切る/丹羽美智鴣
瓜きざむ不和に馴れたるリズムかな/殿村莵絲子
空虚な顔して蜻蛉のリズムでうごく/日下部直起
身にいつか列車のリズム川涸れて/喜舎場森日出
雑音のリズムをききわけようとして宿の菊に/吉岡禅寺洞
つんざきてわれらのからだ貫きし輝くリズム消ゆることなし/松坂弘