御祓いに関連した俳句の例をまとめました。
御祓いを含む俳句例
朝霧を払ふや風の御祓川/守武
橋殿に燭奉る御祓かな/吉田愛子
冠の紐吹く風や御祓川/会津八一
面八句神恋せじ御祓川/井原西鶴
太箸や御祓の木のあまりにて/言水
堰石に土器灯す御祓かな/西山泊雲
舟人の腰蓑洗ふ御祓かな/渡辺香墨
神鳴の次第に近き御祓哉/正岡子規
風吹て口髭そよぐ御祓哉/正岡子規
川風に烏帽子かゝへて御祓哉/既白
絹をひく水の流れや御祓川/会津八一
かげろふやいせの御祓捨てある/成美
御祓終へぬ京は山川清浄と/飯尾峭木
懐に笏や烏帽子や御祓禰宜/西山泊雲
水上はふんどし洗ふ御祓哉/正岡子規
海川や御祓のあとの雨の声/加舎白雄
牛引て通りかゝるや御祓川/正岡子規
神主の衣冠風ある御祓かな/松藤夏山
橋殿に朗詠おこる御祓かな/下村非文
雨雲の烏帽子に動く御祓哉/正岡子規
俳句例:21句目~
川下に牛洗ひ居る御祓かな/西山泊雲
川風に背中吹かるる御祓哉/正岡子規
幣たてゝ一水浄き御祓かな/西山泊雲
御祓して星一つ飛ぶ西の空/正岡子規
いぐし奪ふ人の羽音や御祓川/高井几董
御祓受く海女砂浜に正座して/大西生子
御祓して帰れば西に星の飛ぶ/正岡子規
つくばふた禰宜でことすむ御祓哉/蕪村
爪たてゝ蟹の出てくる御祓哉/正岡子規
御祓や砂地をはしる足のうら/内藤丈草
人立ちて舟のゆれたる御祓かな/上村占
傘さして禰宜のこゞめる御祓かな/静塔
兎に角に御祓も過ぎて夜半哉/正岡子規
加茂川に日の衰へし御祓かな/村山古郷
御祓して帰るたもとに蛍かな/正岡子規
笏をもてまくなぎはらひ御祓かな/青畝
夕がほの宿や御祓の戻りかけ/立花北枝
船頭の昼寝覚むれば夕御祓/岡本癖三酔
夕されば松籟さむき御祓かな/岸風三楼
荻の葉にかゝる御幣や御祓川/正岡子規
俳句例:41句目~
藪影の川さしわたる御祓かな/西山泊雲
蛍火のあはれちさきも御祓川/岸風三楼
山川に星配りたる御祓かな/山田みづえ
年のはやなかば流れつ御祓川/山口素堂
烏きて水を飲みをる御祓かな/西山泊雲
御祓すんで冠を置く石の上/大橋櫻坡子
橋殿に燭ぞまたゝき御祓かな/岸風三楼
御祓して浅き流れや石光る/河東碧梧桐
かは風にうしろ吹かるゝ御祓哉/正岡子規
夏帯や鈴鹿の御祓せしめ縄/宗因「糸屑」
伏姫の御祓せしとふ清水ありや/寺田寅彦
夕闇は賀茂にとく濃き御祓かな/岸風三楼
山へ紙ひらひらとんで御祓かな/宇佐見目
御祓してはじめて夏のをしき哉/正岡子規
畦道を禰宜につく児等御祓かな/西山泊雲
つくばへば石のほとぼる御祓かな/西山泊雲
三山に明日立つ人の御祓かな/菅原師竹句集
白干や大井にかへす御祓串/言水「東日記」
暗い磧をほのかに御祓すと遠見る/喜谷六花
吹く風の中を飛ぶ御祓かな/芭蕉「真蹟画賛」
俳句例:61句目~
夕虹も消えて御祓の流れかな/闌更「三傑集」
御祓する禰宜はやまぶの川社/凡兆「荒小田」
沢瀉による傾城や御祓川/蕪村「落日庵句集」
日かげりて御祓はじまる河原かな/萩原井泉水
御祓ひや砂地を走る足の裏/丈草「薦獅子集」
泪して命うれしき御祓かな/樗良「樗良発句集」
里人は能して遊ぶ御祓かな/句空「類題発句集」
川ぞひを戻るもよしや御祓の夜/白雄「白雄句集」
水底の散銭ふんで御祓かな/随古「平安二十歌仙」
禰宜の沓道踏み欠きし御祓かな/阿波野青畝「国原」
灸すゑて仕舞ひたりける御祓かな/越人「三つの顔」
夏中の身持やよろづ御祓川/大坂-六翁/元禄百人一句
くらがりに人うづくまる御祓かな/松尾静子「現代俳句全集」