火傷に関連した俳句の例をまとめました。
火傷を含む俳句例
茸狩火傷の痕が首にあり/岸本尚毅
春いまだ火傷の痕はさくらいろ/林翔
空つ風拓地に多き火傷の子/宮坂静生
蛍火に火傷/朱唇の仏たち/松本恭子
闇汁の闇にて火傷いたしけり/辻桃子
商館の近く火傷のあきあかね/攝津幸彦
年を越す火傷切創己が手は/加藤知世子
水上は火傷の肌の満つ五月/宇多喜代子
火傷して眠気吹つ飛ぶ五月尽/加藤文代
火傷して繚乱と挿す冬の芥子/野澤節子
火傷して都大路に果てし夏/津沢マサ子
生まるるは火傷なりけり松花粉/皆川燈
まなうらが火傷をしさう葉鶏頭/小河洋水
ダリ火傷せしを残暑に堪へてわれ/皆吉司
巷に酔う乳をむさぼり火傷の漁夫/隈治人
彎曲し火傷し爆心地のマラソン/金子兜太
懐炉にて焼きし火傷の深かりし/平野信義
曼珠沙華恋の火花に火傷して/鈴木真砂女
湾曲し火傷し爆心地のマラソン/金子兜太
火傷した囲炉裏も古りて英世忌/山口瑞穂
俳句例:21句目~
緋寒桜の暗闇にふれ火傷する/岸本マチ子
緋襷の火傷はふかしほととぎす/野澤節子
鶲けさも火傷の薬売りに来たり/橋石和栲
まなうらに火傷しさうな雪のこと/櫂未知子
春はあけぼの陰の火傷のひりひりと/辻桃子
火傷負いし秘仏が在わす海紅豆/丸山ただし
炎晝の火傷の街をペンキ屋が青に/細谷源二
爆音に鳩はひろげる火傷の軍手/八木三日女
姫女苑/姫女苑/姫女苑手の火傷あり/四ッ谷龍
少女期の火傷はなびらなして夏/光部美千代「色無限」